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全球ダスト動態解明のための観測・解析・モデルインタラクション(平成 20年度)
Interaction of observation, analysis and modeling for understanding of global dust dynamics

予算区分
CD 文科-科研費
研究課題コード
0810CD008
開始/終了年度
2008~2010年
キーワード(日本語)
黄砂,ライダー,全球モデル
キーワード(英語)
Dust, lidar, global model

研究概要

大気中を輸送されるダスト(黄砂)は、放射強制力直接効果に加え、氷晶核としての役割や氷床に沈着したダストのアルベド効果なども注目され、気候システムの重要な因子と考えられている。しかし、ダストによる気候インパクトの定量的評価は極めて低い。本研究では、観測・解析・モデル各研究間のインタラクションを作り出し、ダストの気候インパクトの定量的評価を高精度に行うことが出来るダストモデルの開発を、観測・解析と連携しつつ推進し、全球ダスト動態の定量的把握とそれに基づくダストの気候インパクトを評価する。

研究の性格

  • 主たるもの:応用科学研究
  • 従たるもの:基礎科学研究

全体計画

(分担課題)ダスト輸送過程途上のダスト三次元空間分布に関する研究
本課題では、2006年にNASAにより打ち上げられた人工衛星CALIPSO搭載ライダーのエアロゾル観測結果からダストによる後方散乱寄与分をShimizu et al.(2004, JGR)の手法に準じて抽出し、ダストの3次元動態を全球的に明らかにするとともに、全球ダストモデル検証用およびデータ同化入力用のデータセットを作成する。既に東アジアにおける個々の黄砂イベントについてはCALIPSO観測結果と領域ダストモデルの比較は行われているが(Uno et al.,GRL 2008)、この手法の全球への拡張を行う。

今年度の研究概要

CALIPSOによるエアロゾル観測データからダストの3次元分布データセットを作成するツールの開発を行う。解析ツールで用いるパラメータ(純粋ダスト偏光解消度δd)は、地域ごとに、CALIPSOの初期解析値から各地の発生域における純粋なダスト部分を抽出した値を確定し、全球的なダスト後方散乱係数のデータセットの作成を開始する。さらに同パラメータを用いて、3次元的なダストの観測データセットを作成し、全球ダストモデルの3次元的輸送構造の基礎的な検証を行う。

備考

研究代表者:三上正男(気象庁気象研究所)

課題代表者

清水 厚

  • 地域環境保全領域
    広域大気研究室
  • 主幹研究員
  • 博士(理学)
  • 物理学,地学
portrait

担当者

  • 原 由香里