- 予算区分
- CD 文科-科研費
- 研究課題コード
- 0709CD581
- 開始/終了年度
- 2007~2009年
- キーワード(日本語)
- 二酸化炭素,高温,土壌水分,複合影響,草本/灌木
- キーワード(英語)
- carbon dioxide, high temperature, soil water, combined effect, grass/shrub
研究概要
植生衰退・土壌劣化が進行する中国北部草原生態系(シリンゴロ草原等)の現地環境/地球環境変動を考慮した将来環境を環境制御室に再現し、CO2濃度増加、気温上昇、土壌乾燥化等の複合環境条件が、現地の主要植生である、Leymus chinensis、Stipa grandis等の草本種、Caragana microphylla、Hedysarum laeve等の灌木種に及ぼす影響を、生理生態/植生構造的観点から比較解析し、中国北部草原生態系に及ぼす気候変動の影響を予測する。また、劣化草原の回復・再生に資する乾燥地草原生態系研究の基盤的情報の提供に寄与する。
研究の性格
- 主たるもの:応用科学研究
- 従たるもの:基礎科学研究
全体計画
中国北部草原生態系(シリンゴロ草原等)の植物種子の収集および植生/現地環境に関する情報の収集整理(19年度)。CO2濃度増加、気温上昇、土壌乾燥化等の複合環境に対する主要植物種(草本/灌木種)の種子発芽/生長/生育形態等の反応解析実験/データ整理(19〜21年度)。中国北部草原生態系に及ぼす気候変動の影響予測(21年度)。
今年度の研究概要
現地の主要植生(草本種・灌木種)の生長と、光強度、温湿度、土壌水分、CO2濃度等の環境要因との関わりについて、資料等を収集し、諸情報を整理する。また、環境制御実験を行い、これらの環境要因に対する各植物種の反応をデータベース化する。
CO2濃度−温度実験を実施する。CO2濃度(360ppm、720ppm)と気温(25℃、30℃)の複合条件下における上記4植物種の幼植物ステージでの生長実験を行い、植物伸長生長や光合成速度、蒸散速度等を継続的に非破壊計測すると共に、土壌環境を連続計測し、十分な土壌水分条件におけるCO2濃度/気温要因と生理生態機能との関係を解析する。また、植物の乾物重量、葉面積、水ポテンシャル、蛋白質・糖含量、炭素/窒素含量等を計測し、植物の生長と水利用効率、窒素利用効率等について比較解析を行う。
備考
共同研究機関:中国科学院植物研究所
- 関連する研究課題
- : アジア自然共生研究グループにおける研究活動
課題代表者
清水 英幸
担当者
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許 振柱
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伊藤 祥子
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矢ヶ崎 泰海
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鄒 春静