- 予算区分
- AF 奨励
- 研究課題コード
- 0708AF546
- 開始/終了年度
- 2007~2008年
- キーワード(日本語)
- ナノ粒子,表面積
- キーワード(英語)
- nanoparticles, surface area
研究概要
In vitroの実験において粒子表面積が毒性の指標となることが示され、表面積測定の重要性が認識されてきている。一方、拡散荷電を利用したエレクトロメータによるエアロゾル表面積の測定手法が検討されている。同粒径の場合に荷電効率は凝集の程度(形態)で異なり、表面積と関係することが示唆されているが自由分子領域に近い粒径における形態と荷電効率の間の定量的な関係が明らかでない為、定量的に示すことを目標とする。
研究の性格
- 主たるもの:基礎科学研究
- 従たるもの:
全体計画
・精度の高い結果を得るため、凝縮核計数器(CPC)のオーバーホールを行う。また、較正方法に関する検討を行う。
・対象粒径は多価荷電粒子がない10-100 nmとする。Differential Mobility Analyzerを通過した+1価に帯電した単分散粒子について中和化後、中和化しきれなかった帯電粒子を除去する。その後エレクトロメータとCPCを用いて一個あたりの帯電量(荷電効率)を求める。同じ粒径の場合に荷電効率が球体と凝集体でどの程度相違があるか検討する。
・球体粒子には市販のPolystyrene Latex粒子を用いる。30nm以下は金粒子発生装置と融解炉によって球状金粒子の発生を検討する(装置が耐震工事の影響を受ける区域にあるため、工期との兼ね合いになる)。
・凝集体粒子の発生にはナノ粒子棟施設を用いる。エンジンの運転・希釈条件により凝集状態が制御できるので様々な条件で試験することができる。
・電子顕微鏡等により形態観察を行い、投影面積とフラクタル次元を決定する。
・球体に対する凝集体の荷電効率を用いて、球体を基準として凝集体の表面積を推定し、電子顕微鏡の結果と比較する。
以上の結果を解析することにより、凝集の程度(形態)と荷電効率および表面積の関係を明らかにする。
今年度の研究概要
昨年度測定したデータを元に、荷電効率と表面積に関連するパラメータが定量的な関係になっているか調べる。また、理論的推論が可能か考察する。
課題代表者
藤谷 雄二
- 環境リスク・健康領域
統合化健康リスク研究室 - 主幹研究員
- 博士(工学)
- 工学