- 予算区分
- BA 環境-地球推進
- 研究課題コード
- 0709BA392
- 開始/終了年度
- 2007~2009年
- キーワード(日本語)
- バラスト水,侵入種,船体付着,越境移動
- キーワード(英語)
- BALLAST WATER, INVASIVE SPECIES, SHIP HULLS, TRANSBOUNDARY MOVEMENT
研究概要
国際条約の基で対策と規制が整備され始めたバラスト水による生物移入と現時点では法的な規制が策定されていない船体付着による生物移入の動態について、大型輸送船を実際の調査対象として、両媒体の現状について定量的に把握し、船舶による生物移入防止対策の策定に科学的な根拠を与えることを目的とする。またこれらの大型船舶で運ばれる外来生物の多様性とその起源について、遺伝子解析を伴う付着生物群の解析と寄港地などの生物群の比較から明らかにし、寄港先の港湾などへの定着の初期過程の解析を試みる。
研究の性格
- 主たるもの:基礎科学研究
- 従たるもの:モニタリング・研究基盤整備
全体計画
有害植物プランクトン移入種の定着・拡散とバラストタンク内堆積物の動態解析を担当。有害植物プランクトンの移入種を対象として、国内における分布状況を把握し(2007-2008年度)、DNAマーカーを用いて拡散ルートをや定着の初期過程の解析を試みる(2007-2009年度)とともに、バラストタンク内におけるバラスト水および堆積物の動態を正確に把握するためのシステムを開発する(2007年度)。得られた知見を基に、越境移入リスクの高い種に関する日本国内への移入頻度や拡散経路に関する情報を集積し、移入対策について検討する(2009年度)。
今年度の研究概要
国際輸送船が出入りする国内の港湾において、世界的拡散が問題とされている有害種を中心に分布調査を行うとともに、DNAマーカーによる解析用試料を収集する。またセディメントトラップにより収集したバラストタンク内沈降粒子の解析を行い、タンク内に設置したセンサー類による連続モニタリングの結果と併せて、タンク内における植物プランクトンの消長、堆積速度、漲排水にともなう堆積物の収支を定量的に算定できるシステムを開発する。
備考
共同研究機関(研究代表者所属は神戸大学):神戸大学、東京大学、千葉大学、東海大学、広島大学、(株)海洋生態研究所
- 関連する研究課題
- 0 : その他の研究活動(生物圏環境研究領域)
課題代表者
河地 正伸
- 生物多様性領域
生物多様性資源保全研究推進室 - シニア研究員
- 博士(理学)
- 生物学
担当者
-
功刀 正行