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湖沼溶存有機物の同位体的キャラクタリゼーション(平成 19年度)
Characterization of dissolved organic matter in Lake environment

予算区分
CD 文科-科研費
研究課題コード
0607CD958
開始/終了年度
2006~2007年
キーワード(日本語)
溶存有機物,安定同位体,放射性同位体
キーワード(英語)
DISSOLVED ORGANIC MATTER, STABLE ISOTOPE, RADIO ISOTOPE

研究概要

本研究では、湖沼水・河川水試料中のDOMの安定炭素同位体比測定、放射性炭素同位体年代測定を行い、集水域から湖沼へ流入するDOMの同位体変動を明らかにする。富栄養化度が異なる湖沼水(霞ヶ浦、摩周湖、十和田湖、琵琶湖など)、及びその流入河川水を試料とし、国内の陸水環境におけるDOM同位体マップの作成を試みる。異なる水環境におけるDOMを同位体的に識別化し、基本データの蓄積を行う。また、湖沼中の難分解性DOMに対して、放射性及び安定炭素同位体測定を行う。難分解性DOMの炭素安定同位体比測定から、その起源を推定し、更に年代測定を行うことにより、難分解性DOMの湖沼中での滞留時間を明らかにする。

全体計画

富栄養化度の異なる湖沼水、及び流入河川水の試料採取を行い、それらに含まれるDOM中の安定炭素同位体比及び、放射性炭素同位体年代測定を行う。異なる湖沼環境におけるDOMの同位体比を明らかにし、国内の湖沼におけるDOMの同位体マップの作成を行い、基本的なデータセットの提供を試みる。難分解性DOMの安定炭素同位体比測定、および放射性炭素同位体年代測定を行う。湖沼中の難分解性DOMの起源・循環過程の解明を試みる。

今年度の研究概要

富栄養化度の異なる湖沼水、及び流入河川水の試料採取を行い、それらに含まれるDOM中の安定炭素同位体比及び、放射性炭素同位体年代測定を行う。異なる湖沼環境におけるDOMの同位体比を明らかにし、国内の湖沼におけるDOMの同位体マップの作成を行い、基本的なデータセットの提供を試みる。湖沼水、及び河川水試料を400℃で4時間加熱したガラスろ紙(Whatman GF/F: 公称粒子径=0.7μm)によりろ過し、得られた試料を凍結乾燥機を用いて粉末状にする。これに希塩酸を添加し、無機態の炭素を除去したものを、同位体測定試料として用いる。酸処理後の試料を、安定同位体測定においては、錫箔に包み、EA-IRMSにて測定を行う。放射性炭素年代測定においては、真空ラインにてCO2ガスを精製し、グラファイト化を行った後、加速器質量分析計(AMS: Accelerator Mass Spectrometer)にて測定を行う。

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課題代表者

奈良 郁子