- 予算区分
- CD 文科-科研費
- 研究課題コード
- 0607CD560
- 開始/終了年度
- 2006~2007年
- キーワード(日本語)
- 気候変化,炭素性エアロゾル,混合状態
- キーワード(英語)
- CLIMATE CHANGE, CARBONACEOUS AEROSOL, MIXING STATE
研究概要
これまでに、気候モデルを用いた20世紀気候再現実験の解析から、20世紀中盤に観測された全球規模の地表気温低下傾向にとって、炭素性エアロゾルによる冷却効果が本質的に重要であるとの結果が得られている。本研究では、これまでに使用してきた気候モデルでは簡便に取り扱われていた、種類の異なるエアロゾル間の混合状態を複数(内部混合及び外部混合)仮定することの出来る気候モデルを開発し、これを用いた対照実験によって炭素性エアロゾルが20世紀中盤の気候変化に及ぼした影響をより明確に示すことを目的とする
研究の性格
- 主たるもの:応用科学研究
- 従たるもの:技術開発・評価
全体計画
初年度では、炭素性エアロゾルの複数の混合状態を考慮可能なように気候モデルの改変をおこなう。改変後の気候モデルを用いたテスト実験を行って、計算結果の調整・検証を行う。次年度では、調整済みのモデルを用いて標準実験、20世紀の気候再現実験を複数アンサンブル・複数シナリオに関して行う。計算の結果を先行研究の結果と比較することにより、炭素性エアロゾルが20世紀中盤の気候変化に及ぼした影響をより明確に示す。
今年度の研究概要
本年度は、エアロゾルの混合状態の仮定が異なる二つのモデルを用いて、2000年付近の現在の状態を仮定したフォーシングの下で実験を行い、現在気候の再現性の比較検証を行い、必要ならば更なる調整を行う。その後、20世紀の気候状態を再現する実験を複数メンバーのアンサンブル実験として実行し、また各種感度実験も行い、先行研究との比較を通して、炭素性エアロゾルの混合状態が及ぼす影響を評価する
- 関連する研究課題
- : アジア自然共生研究グループにおける研究活動
課題代表者
永島 達也
- 地球システム領域
- 副領域長
- 博士(理学)
- 物理学,コンピュータ科学,地学