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熱帯林発生源調査と安定同位体比測定による大気中塩化メチルの収支バランスの解明(平成 18年度)
A study of atmospheric budget of methyl chloride

予算区分
CD 文科-科研費
研究課題コード
0607CD969
開始/終了年度
2006~2007年
キーワード(日本語)
塩化メチル,収支,熱帯林
キーワード(英語)
methyl chloride, budget, tropical forests

研究概要

年間3500 Gg(ギガグラム)に上る塩化メチルが自然界から放出されている。20世紀になって、人類が大量にフロン類を放出する以前は、この塩化メチルが最大の塩素供給源として成層圏オゾン濃度のバランス維持に貢献していた可能性が高い。熱帯植物であるフタバガキや木性シダ類が大量の塩化メチルを放出していることが分かっているが、熱帯植物の多様性のゆえに、熱帯林全体からの放出量を正確に推定するには至っていない。本研究では、熱帯林における発生源調査と安定同位体比を利用した収支解析によって、熱帯林起源塩化メチルの寄与を見積もる。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:

全体計画

(1)代表的な熱帯植物からの塩化メチル放出速度を実測し、それらの積算によって熱帯林全体からの塩化メチル放出量を推定する。(2)大気や各種発生源の安定同位体組成の比較によって塩化メチルの発生源別寄与を推定する。(3)孤立した系である西表島において、安定同位体比を含む大気・発生源調査を行い、塩化メチルの収支バランスを検証する。

今年度の研究概要

東南アジアの自然熱帯林(マレー半島南部を想定)に観測サイトを定め、塩化メチル測定のためのガスクロマトグラフを設置する。バイオマス量の多い熱帯植物を選んで、葉を採取し、簡易なバイアル瓶法による塩化メチル放出量の測定を行う。落ち葉など、熱帯林内の可能な発生源についても同様の調査を行う。

備考

本研究は基盤研究(B)として,北海道大学理学(系)研究科・角皆潤教授,広島大学大学院総合科学研究科・奥田敏統教授と共同で実施するものである。

関連する研究課題
  • 0 : その他の研究活動(化学環境研究領域)

課題代表者

横内 陽子

担当者