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アジアにおけるオゾン・ブラックカーボンの空間的・時間的変動と気候影響に関する研究(平成 18年度)
Spatio-temporal variability and climate effect of ozone and black carbon in Asia

予算区分
BA 環境-地球推進
研究課題コード
0507BA405
開始/終了年度
2005~2007年
キーワード(日本語)
オゾン,窒素酸化物
キーワード(英語)
OZONE, NITROGEN OXIDES

研究概要

地球温暖化の現象解明に関しては、これまで京都議定書の対象物質である長寿命温室効果ガスに関する研究が中心に行われてきたが、最近エアロゾル・オゾンなどの短寿命温暖化関連物質が地域的気候変動に及ぼす影響の重要性がIPCCなどでも指摘されてきている。本研究においてはこれら短寿命温暖化関連物質の内で、特に長寿命温室効果ガスと同様に大きな正の放射強制力を有することが知られている対流圏オゾンとブラックカーボンを対象に、アジアにおける空間的分布と時間的変動を明らかにし、それらの地域的気候変動への影響を評価することを目的とする。この目的を達成するため本研究では、これまで観測がほとんどなされて来なかった中国大陸部及び中央アジアにおいて、これら大気汚染物質の地上通年観測を初めて行うと共に、より広域の通年データを得るために対流圏化学衛星データを利用してアジア域の大気汚染物質の分布についての解析を行う。得られた観測データを元に化学輸送モデルおよびエミッションインベントリデータを検証する。アジアにおける大気汚染物質放出量の将来予測を行い、オゾン、ブラックカーボンによる地域的気候影響を化学・気候結合モデルにより予測することを最終目的とする。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:技術開発・評価

全体計画

2005年度は、紫外線青色LEDを用いた光コンバーターによるNOx測定の検討を行い、さらにモリブデンコンバーターによるNOyとの同時測定手法を開発する。2006年度は、中国山岳サイトにおける集中観測に参加して窒素酸化物の観測を行う。2007年度は、前年度の集中観測データを解析し中国山岳サイトにおける窒素酸化物汚染の実態、および中国におけるオゾン生成に対するNOxなどの役割を明らかにする。

今年度の研究概要

6月に、中国大陸部の主要汚染地域である華北平原における集中観測に参加して窒素酸化物 (NOx/NOy) の連続観測を行い、中国の広域大気汚染の実態を初めて明らかにする。

備考

研究代表者:秋元肇(海洋開発研究機構地球環境研究フロンティアセンタープログラムディレクター)

課題代表者

谷本 浩志

  • 地球システム領域
  • 副領域長
  • 博士(理学)
  • 化学,物理学,地学
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