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鳥類生殖巣キメラの成立には何個のドナー細胞が必要か?(平成 17年度)
How many donor cells are sufficient to establish avian germline chimeras?

予算区分
AF 奨励
研究課題コード
0505AF795
開始/終了年度
2005~2005年
キーワード(日本語)
始原生殖細胞, 発生生物学, 絶滅危惧種, 鳥類
キーワード(英語)
PRIMORDIAL GERM CELL (PGC), DEVELOPMENTAL BIOLOGY, ENDANGERED SPECIES, AVIAN

研究概要

本研究は、鳥類生殖細胞の移動と増殖のしくみを理解することが目的である。マーカー遺伝子導入等による細胞標識技術を用いて、レシピエント胚でのドナー細胞の追跡法を確立する。また、生殖巣キメラ(異なる生殖細胞から成る単一個体)を成立させるには、何個のドナー細胞を移植する必要があるかという疑問に答えることで、希少鳥類細胞の効率的な利用と保存に関する指標を策定する。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:技術開発・評価

全体計画

本研究は、発生工学的手法を絶滅危惧野生鳥類の個体増殖に適用する際、その最大の障壁である「数が少ない」という問題に対して、生殖巣キメラに必要な最低限度のドナー細胞数を明らかにする。また、生殖巣に移動したドナーPGCの定量化を行うことで、PGCの移動効率を算出し、その後の増殖との関係を明らかにする。さらに、生殖巣キメラの作出に必要なドナー細胞の最低個数を把握することは、鳥類生殖細胞の効果的な保存法の標準化を推進する際の指標策定に貢献することになる。

今年度の研究概要

本研究は、1)PGCへのマーカー遺伝子導入等による細胞標識法の検討、2)移植するドナー細胞数の差異による生殖巣キメラ成立の可否、3)標識したPGCの生殖巣への移動・増殖様式について追究する。一般に、希少野生鳥類の受精卵は、その入手が困難であり、さらに季節繁殖のため、ドナー細胞として利用できる数量には制限がある。本研究は、このような希少野生鳥類を対象した場合に直面する問題の解決策を提示する。

課題代表者

川嶋 貴治

  • 環境リスク・健康領域
    環境リスク科学研究推進室
  • 主幹研究員
  • 博士(理学)
  • 生物工学,生物学,畜産学
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