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金属資源ストック・フローモデルの動学化に関する基礎的研究(平成 17年度)
Dynamic Modeling of Material Stocks and Flows of Metal Resources

予算区分
AF 奨励
研究課題コード
0505AF791
開始/終了年度
2005~2005年
キーワード(日本語)
マテリアルフロー,ストック,動学化,金属資源
キーワード(英語)
MATERIAL FLOW ACCOUNTING, STOCK, DYNAMICS, METAL MINERAL RESOURCES

研究概要

長いリサイクルの歴史をもつ数種の金属では、そのストックは処女資源を代替する循環資源供給源として機能している。逆に需給にアンバランスが生じれば、このストックは大量の廃棄物源となる可能性もある。そこで本研究では、既存のマテリアルフロー勘定に、ストックを明示的に取り込み、シナリオ分析等にも耐えうる「動学化された金属資源ストック・フローモデル」を作成、持続可能な資源循環シナリオを描きだすことを視野に入れつつ金属のストック量の推定・予測を行う。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:政策研究

全体計画

産業機械を中心に、ストック量に関する調査を行う。資本形成統計から得られる国内で固定された量と、使用状況の調査を用い生存関数を導出する。貿易統計における機械類の輸出には、中古機械も含まれているため、中古品貿易の調査を行い、その結果をここにフィードバックする必要がある。その他の財に関しては、既存研究を整理、生存関数を導出する。また、各種経済統計から、国内最終需要、輸出入について時系列にデータを収集する。2000年の金属類のフローデータは既に計算され、金属含有量原単位も計算されている。次に、各種統計等から、過去のフローデータの推計を5ないしは10年おきに行う。得られたデータを、金属含有量原単位を用いて金属量に変換する。以上で、過去に関する金属資源ストック・フロー表が計算されたことになる。将来に対するシナリオを与え、将来にわたる金属資源ストック・フローのバランスが計算する。これらを用いて、各種のシナリオに対し、マテリアルサイクルの観点からの提言をすることが出来る。

今年度の研究概要

金属資源を多く含むストックの中で、重要でかつ調査が不十分なものに、各種の産業機械がある。これらは規模が多く、中古の輸出も盛んであり、その量が国内における金属の蓄積量全体に占める割合は大きく、またその不確実性がもたらす影響も大きい。その調査結果に、既存の耐久消費財、土木・建築系ストック等の研究と併せ、ストックデータを少なくとも単年度分作成する。これを経済モデルと接合することで、マテリアルストック・フローモデルを完成、シナリオ分析を行う。

課題代表者

村上 進亮