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鳥類における生物遺伝資源の長期保存に関する研究(平成 17年度)
Long-term preservation of genetic bioresources in birds

予算区分
AE 経常
研究課題コード
0305AE587
開始/終了年度
2003~2005年
キーワード(日本語)
鳥類, 生物資源, 凍結保存, 遺伝的多様性, 環境試料タイムカプセル化事業
キーワード(英語)
AVIAN, BIORESOURCES, CRYOPRESERVATION, GENETIC DIVERSITY, TIME CAPSULE PROJECT

研究概要

近年、多くの哺乳動物において、初期胚や配偶子を体外に取り出し、超低温下で凍結することにより、発生能を保持したかたちで半永久的に保存しておくことが可能となった。これらは、必要に応じて融解して再び個体へと発生させることが可能である。これらの凍結保存技術は、現在の生命科学研究を支えるものとして広く利用されているのみならず、種(系統)の保存を目的とした生物遺伝資源バンクの基盤技術となっている。他方、絶滅のおそれのある野生生物は増加の一途を辿り、それらの生物遺伝資源は、生物相関における意味を考察される前に、急激な速度で失われている。本研究の目的は、将来の資源利用も視野に入れた効果的な鳥類の生物遺伝資源の長期保存法を開発することである。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:技術開発・評価

全体計画

一般的に鳥類の受精卵は、低温下で2〜3週間程度しか保存することができない。雄性配偶子(精子)の凍結保存は試みられているが、鳥類の雌性配偶子(卵子)は、多量の卵黄を含む構造のため、哺乳動物のような凍結融解操作に耐えられない。本研究では、雌雄両配偶子に分化することができる始原生殖細胞の凍結保存条件について調べる。また、野生鳥類から生物遺伝資源を採取する方法を検討する。野生鳥類から始原生殖細胞及び体細胞の採取方法について検討する(15年度)。細胞の培養及び凍結保存条件について検討する(16年度)。凍結融解後の生存性と機能性を判定する方法を開発する(17年度)。

今年度の研究概要

上記の実験を発展させ、体外培養した始原生殖細胞の生存性と機能性を評価する手法を開発する。

課題代表者

川嶋 貴治

  • 環境リスク・健康領域
    環境リスク科学研究推進室
  • 主幹研究員
  • 博士(理学)
  • 生物工学,生物学,畜産学
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