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モニタリング手法の精査と測定技術の開発に関する研究(平成 17年度)
Study on the quality assurance of air/water monitoring methods and their application

予算区分
AE 経常
研究課題コード
0205AE333
開始/終了年度
2002~2005年
キーワード(日本語)
モニタリング,化学種別測定,技術開発
キーワード(英語)
MONITORING,CHEMICAL SPECIATION,TECHNICAL DEVELOPMENT

研究概要

大気中においてガス状物質であったものが、エアロゾルになり、湿性沈着によって陸水へ移動する化学成分がある。典型例としてイオウが挙げられる。イオウは、二酸化イオウガスから硫酸塩エアロゾルになり、酸性雨の主要原因物質として降水に取り込まれ、地上へ沈着する。存在比を明らかにするには、大気中にあっては、ガスのみならずエアロゾルを精度よく計測することが重要である。また、水環境中にあっては、表面水のみならず地下水中や土壌間隙水中の存在量を精度よく計る必要がある。大気環境、水環境、土壌環境において、多様な化学形態をとると考えられる物質に焦点をあて、化学種ごとに適した分析技術、モニタリング技術の確立を目指すものである。

研究の性格

  • 主たるもの:モニタリング・研究基盤整備
  • 従たるもの:技術開発・評価

全体計画

イオウ、窒素、ホウ素など、大気圏、水圏、地圏での存在形態や存在比が異なる元素に焦点をあて、従来の分析技術、モニタリング技術の精査を行う。さらに、各圏ごとに適した測定技術の確立を目指す。常時モニタリング観測機器には、装置本来の持つばらつきと長期観測に伴う時系列的ばらつきが含まれる。また、高精度分析システムによる結果を得るため分析試料を実験室内に持ち込む場合は、サンプリングと運搬時の誤差要因にも気をつけなければならない。そのような多様な誤差やばらつき要因を、対象成分ごとに順次明らかにしていく予定である。

今年度の研究概要

PM2.5観測データとPM10観測データの長期運転を引き続き行い、PM2.5への換算計数の確からしさを精査する。大気粉塵、都市ダストの捕集・保存・分析にあたり、精度管理に有用な標準試料の作製を行い、モニタリング過程全般のばらつきや誤差要因を明らかにする。

備考

共同地方研究機関:鳥取県衛生環境研究所,富山県環境科学センター

課題代表者

西川 雅高

担当者

  • 森 育子
  • 高橋 克行