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有機スズ化合物の一斉分析法開発と循環利用過程における挙動に関する基礎的研究(平成 16年度)
Development of simultaneous analysis for organotin compounds and pilot study on their behavior in material cycle systems

予算区分
AF 奨励
研究課題コード
0404AF385
開始/終了年度
2004~2004年
キーワード(日本語)
有機スズ化合物,一斉分析,循環資源,混合組成廃棄物
キーワード(英語)
ORGANOTIN COMPOUNDS,SIMULTANEOUS ANALYSIS,RECYCLED MATERIALS,MULTICOMPOSITION WASTES

研究概要

トリブチルスズ等の有機スズ化合物は、船底塗料や魚網防汚剤、木材防腐剤等の殺生物剤として使用され、その使用規制後も底質への残留や生物影響の継続が懸念されている。また、樹脂安定剤・合成触媒等に利用される二置換体の有機スズ化合物も動物実験等で免疫系への影響が指摘されている他、一部樹脂製品に高濃度で含まれることが報告されている。これら有機スズ化合物はその利用後、廃棄物・循環資源へ混入することも予想されるため、フィールド調査等によりその実態を解明する必要がある。本研究では有機スズ化合物(メチル, ブチル, フェニル, オクチルスズ化合物)の一斉分析法を開発するとともに、粗大ゴミや自動車破砕残渣(ASR)等の混合組成廃棄物を対象としたフィールド調査を実施し、それらの再生処理過程における有機スズ化合物の挙動を解明する。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:技術開発・評価

全体計画

第一にGC-MSを用いた有機スズ化合物の一斉分析法を確立する。定量には内部標準法を採用し、その有効性・信頼性について検証する。第二にASR等の混合組成廃棄物や循環資源を対象とした試料調整法、前処理法の最適化を検討する。具体的には超遠心粉砕機等を用いた試料の微粉化・均一化を検討するとともに、模擬試料への添加回収試験を実施し、抽出/誘導体化/クリーンアップ等の最適条件を明らかにする。第三に粗大ゴミおよびASR再生処理プラントにおいて採取された排ガスやダスト、再生資源等を対象に調査を行い、それらの処理過程における有機スズ化合物の移行・分解・除去に関する挙動を解明する。

今年度の研究概要

1) GC-MSを用いた有機スズ化合物の一斉分析法の開発
2) ASR等の混合組成廃棄物や循環資源を対象とした試料調整法、前処理法の開発
3) 粗大ゴミおよびASR再生処理プラントにおけるフィールド調査の実施とその処理過程における有機スズ化合物の挙動解明

課題代表者

高橋 真