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鳥類における異種間生殖巣キメラの作出に向けて(平成 16年度)
Production of interspecific germ-line chimeras in birds

予算区分
AF 奨励
研究課題コード
0404AF377
開始/終了年度
2004~2004年
キーワード(日本語)
鳥類,絶滅危惧種,発生生物学,始原生殖細胞
キーワード(英語)
AVIAN,ENDANGERED SPECIES,DEVELOPMENTAL BIOLOGY,PRIMORDIAL GERM CELL

研究概要

本研究では鳥類の始原生殖細胞(精子や卵子の祖細胞)の胚間移植技術を異種間に適用し、移植した異種の始原生殖細胞由来の子孫個体作出を目指す。具体的には、野生鳥類(ニホンキジ)の始原生殖細胞を繁殖力の強い鳥類種の胚に移植して得た個体(生殖巣キメラ)の生殖巣内のドナー細胞(移植始原生殖細胞)を遺伝子レベルで検出する方法の開発とともに、性判別を事前に行うことによって移植始原生殖細胞由来個体の効率的作出を目的とする。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:技術開発・評価

全体計画

異種間生殖巣キメラの作出効率を高めるためにはドナー始原生殖細胞とレシピエント胚の性別を一致させる必要があることから、野生種の細胞から簡易に性判別する方法を開発する。ドナー細胞特異的な遺伝子配列を検索し、プライマーを設計することで、異種間生殖巣キメラにおけるドナー生殖細胞の寄与率を評価する。繁殖力旺盛な家禽(ニワトリあるいはウズラ)が野生種(ニホンキジ)を産むことができるか否かを明らかにすることが最終目標であり、それに関わる問題点を洗い出す。

今年度の研究概要

鳥類における始原生殖細胞の胚間移植による子孫個体作出は、モデル生物であるニワトリの「品種」間での成功が報告されているのみである。本研究では異種間生殖巣キメラでのドナー細胞の寄与率向上を目指すことから、新規に野生鳥類種の簡易性判別法や異種間キメラの生殖巣内ドナー細胞の検出法の開発を行う。さらに本研究のなかで、異種配偶子の分化機構の解明等ができれば、発生生物学分野の飛躍的発展が期待できる。

課題代表者

川嶋 貴治

  • 環境リスク・健康領域
    環境リスク科学研究推進室
  • 主幹研究員
  • 博士(理学)
  • 生物工学,生物学,畜産学
portrait

担当者

  • 今里 栄男