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残留性化学物質の物質循環モデルの構築とリサイクル・廃棄物政策評価への応用(平成 16年度)
Material Cycles Modelling of Persistent Toxic Chemicals and its Policy Research Applications for Recycling and Waste Management

予算区分
BE 環境-廃棄物処理
研究課題コード
0305BE595
開始/終了年度
2003~2005年
キーワード(日本語)
廃棄物,残留性化学物質,物質循環モデル,政策研究,リサイクル制度
キーワード(英語)
WASTE,PERSISTENT TOXIC CHEMICALS,MATERIAL CYCLES MODELLING,POLICY RESEARCH,RECYCLING SYSTEM

研究概要

各種リサイクル法の施行後5年目での見直しが近づく中で、次の一手として最終処分量削減のみならず重金属類や臭素系難燃剤などの残留性化学物質の制御を視野に入れた政策展開が望まれる。化学物質の影響としてはヒトへの曝露のみならず、生態系への影響も重視されつつある。本研究は、社会および自然システム循環における残留性化学物質の挙動を記述するモデル群を開発し、家電リサイクル法や自動車リサイクル法などの政策評価に応用することを目的とする。モデル開発はフィールド調査と連携し、1)自動車シュレッダーダスト(ASR)や廃家電、廃木材リサイクル施設でのプロセス物質収支の調査、2)中古輸出された家電製品の終着場であるアジア途上国ダンピングサイト周辺環境の調査と野生高等動物を対象とした残留性化学物質汚染の調査、も目的とする。また、長期的には経済モデルとの統合を視野に入れ、デポジット制などの環境経済学的評価にも取り組む。

全体計画

15年度 社会システム循環を中心としたモデル開発をすすめる。また、破砕処理プロセスのフィールド調査を行う。生態系や野生生物の汚染実態を解明する。 16年度 社会システム循環モデルと自然システム循環モデルとの接続部分(環境侵入経路)のモデルを開発する。ASRや家電の再資源化による物質フロー変化を予測する。 17年度 自然循環と社会循環を組み合わせたモデルを開発し、同モデルを用いて政策的方向付けに資する論考を行う。

今年度の研究概要

社会システム循環を中心としたモデル開発に取り組む。現況把握として、臭素系難燃剤に関して、破砕処理施設でのダストならびに廃繊維試料採取・分析により、現状フロー再現に必要なデータの収集を行う。また、有機臭素系化合物の異性体分析方法および、ASR等の複雑組成廃棄物の標準試料作成方法について検討する。また、モデル開発に向け、廃家電製品や家庭系有害廃棄物を対象とした廃棄行動・意識に関するアンケート調査を行い、行動モデル構築の基礎資料とする。自然システム循環においては、臭素系難燃剤等の難分解性化学物質による生態系や野生生物の汚染実態解明を行う。

備考

共同研究機関:愛媛大学,京都大学,神戸大学

課題代表者

酒井 伸一

担当者

  • 高橋 真
  • 平井 康宏