- 予算区分
- CD 文科-科研費
- 研究課題コード
- 0304CD574
- 開始/終了年度
- 2003~2004年
- キーワード(日本語)
- 鳥類,絶滅危惧種,発生生物学,胚培養,始原生殖細胞
- キーワード(英語)
- AVIAN,ENDANDERED SPECIES,DEVELOPMENTAL BIOLOGY,EMBRYO CULTURE,PRIMORDIAL GERM CELL
研究概要
近年の発生工学技術は、緊急を要する希少鳥類種の問題に対処するには現実的であるにも関わらず、実際の希少種に適用するには、乗り越えなければならない問題も多い。まず、発生段階表の明らかでない鳥類から、いつ、どのように始原生殖細胞を採取すればよいかということが最初の問題となる。希少種が対象である以上、始原生殖細胞を採取した胚を犠牲にすることもできない。始原生殖細胞を移植した胚を高率に孵化させることも必須である。さらに、一つの胚から採取できる始原生殖細胞の数が極めて少ないことが最大の障壁である。本研究の目的は、始原生殖細胞の採取・移植に最適な胚を効率良く得るための胚培養法の開発とともに、始原生殖細胞の機能を保持したまま、増殖させる試験管内培養法の開発である。
研究の性格
- 主たるもの:基礎科学研究
- 従たるもの:
全体計画
受精から孵化までの全期間の胚発生を、他の卵の卵殻(代理卵殻)を培養容器として孵化させる方法は確立されている。しかし、この胚培養法は、主にニワトリを対象として開発されてきたシステムであり、これを多くの鳥類種に適用するには課題が残っている。本年度は、人工容器を用いた卵殻なし胚培養法の開発に取り組む(15年度)。また、始原生殖細胞の試験管内培養法の確立を目指す一環として、哺乳類始原生殖細胞に対して効果があると報告されている増殖因子等が、鳥類の始原生殖細胞に及ぼす影響について調べる(16年度)。
今年度の研究概要
鳥類始原生殖細胞の試験管内培養条件について検討する。
課題代表者
川嶋 貴治
- 環境リスク・健康領域
環境リスク科学研究推進室 - 主幹研究員
- 博士(理学)
- 生物工学,生物学,畜産学