ユーザー別ナビ |
  • 一般の方
  • 研究関係者の方
  • 環境問題に関心のある方

山岳(八方尾根)降雪中の鉛同位体比測定によるアジア大陸からの越境大気汚染の定量化(平成 16年度)
Quantification of trans-boundary air pollution from Asian continent with lead isotope ratio determination of snow fall collected at Mt.Happo

予算区分
CD 文科-科研費
研究課題コード
0204CD430
開始/終了年度
2002~2004年
キーワード(日本語)
越境大気汚染,降雪,八方尾根,鉛,安定同位体比
キーワード(英語)
TRANS-BOUNDARY AIR POLLUTION,SNOW FALL,HAPPO-ONE,LEAD,STABLE ISOTOPE RATIO

研究概要

局地的な汚染が無い標高1850mの八方尾根で、北西季節風の卓越する冬季に降雪を1日ごとに採取し、鉛の安定同位体比を測定する事により、また、バックトラジェクトリー解析を併用して、アジア大陸から日本への越境大気汚染の定量化を行う。

全体計画

降雪中には種々の大気汚染物質が含まれている。その汚染物質が、局地的汚染に由来するのか、もっと広い範囲の汚染を反映しているのかを鉛の安定同位体比(207Pb/206Pb,208Pb/206Pb)を測定する事により、判断することが可能となってきた。鉛の安定同位体比はアジア大陸、韓国、日本で発生地の指標化がある程度なされている。高標高地点の降雪は局地的な汚染が無いために、その中の化学成分は、純粋に各発生源(発生地)の情報をもたらす。標高1850mの八方尾根で、北西季節風の卓越する冬季に降雪を1日ごとに採取し、鉛の安定同位体比を測定する事により、また、バックトラジェクトリー解析を併用して、アジア大陸から日本への越境大気汚染の定量化を行う。

今年度の研究概要

八方尾根において降水試料を年間採取する。また八方尾根との比較のために都市部の長野県衛生公害研究所(長野市)においても、1週間単位で降水試料を採取する。これらの試料は、溶解性成分(ろ液)と不溶解性成分(残査)に分けて鉛同位体比の分析を行う。ICP-MS(誘導結合プラズマ質量分析装置)による鉛同位体比の分析方法について、さらに詳細な検討を行う。前年度のデータ解析をバックトラジェクトリー解析により行い、アジア大陸からの越境大気汚染の定量化を行う。国内、国際学会で発表を行う。

備考

共同研究機関:長野県環境保全研究所

課題代表者

村野 健太郎

担当者

  • 向井 人史