環境スペシメンバンク(Environmental Specimen Bank: ESB)
環境スペシメンバンク(ESB)は、環境試料(生物、底質など)やヒト生体試料を長期冷凍保存し、化学物質や重金属等に関する新たな問題が生じた際に過去に遡って分析できる重要な事業です。これにより、環境中に存在する汚染物質の濃度やヒトのばく露状況を評価するモニタリングの価値が大きく高まります(ヒト生体試料の保存はBiobankやBiorepositoryとも呼ばれ、医療・医学研究など多目的に活用されています)。スウェーデンやカナダでは1960年代から、アメリカやドイツでは1970~80年代からESBが運用されています。近年では、韓国、中国、イギリス、フランス、イタリア、スペイン、オーストラリアなど多くの国々で、それぞれ特徴のあるESBが設置・運営されています。
化学物質環境実態調査に係る保存試料
化学物質の管理では、科学的な知見が不十分なために問題とされていない化学物質であっても、その問題が明らかとなった場合には、可及的速やかに汚染状況及びその汚染の推移を把握し、規制の必要性を判断していくことが重要です。国立環境研究所では、環境省が全国規模で実施する化学物質環境実態調査を支援するため、採取した試料の長期凍結保存及び保存試料の活用の検討を行い、汚染化学物質の新たな顕在化や分析法の進化等に伴うデータの確認、検証体制の確立を進めています。
現在、化学物質環境実態調査において採取された底質試料及び生物試料の一部は、将来的な活用に向けて零下50度で凍結保存されています。環境省及び国立環境研究所では、これら保存試料について共同研究や研究用途での譲渡を検討していますので、ご意見ございましたらお寄せください。
化学物質環境実態調査に係る保存試料一覧
お問い合わせ
国立研究開発法人国立環境研究所
環境リスク・健康領域 基盤計測センター ESB担当
E-mail: ESB@nies.go.jp


