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天塩CC-LaGサイト(TSE)における微気象学的CO2フラックス観測データ

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天塩CC-LaGサイト (TSE) は日本の最北端に位置する冷温帯針広混交林にあり、森林の育林過程による森林生態系の炭素や水などの物質循環への影響を観測するため、2001年からCO2フラックスの長期観測を開始しました。2003年に森林の13.7ヘクタールを伐採してカラマツを植林し、その後のカラマツの生長に伴う森林生態系の機能や構造の変化をモニタリングするとともに、それらが炭素循環プロセスに及ぼす影響を渦相関法やリモートセンシングなどの手法を用いて広域評価を行っています。当データセットは渦相関法により測定された生態系の二酸化炭素フラックス、顕熱・潜熱フラックス、および、植物の生育に影響を与える温度、降水量、風、日射量などの気象項目について、フラックス観測タワーおよびその周囲の林床で観測された高さ32mから地下1.2mまでの複数高度(深度)、複数地点における観測データを含みます。このデータセットはAsiaFlux Database (http://asiaflux.net/index.php?page_id=23) からも提供されています。

概要

作成者
高木 健太郎
 北海道大学 北方生物圏フィールド科学センター 天塩研究林
   研究者情報(URL):https://researchmap.jp/read0065362
   ORCID iD: https://orcid.org/0000-0002-1321-2841
データ公開日
2022/10/06
データ提供期間
2001/08/01 - 2012/12/31
データ提供機関
国立研究開発法人 国立環境研究所
Email: cgerdb_admin(at)nies.go.jp
DOI
ファイル形式
CSV
データ容量
77.7 MB
バージョン
ver.1.2 (最終更新日: 2022/10/06)
データセットの言語
英語

データセット

観測項目
正味生態系CO2交換量
CO2フラックス
CO2濃度
顕熱フラックス
潜熱フラックス
摩擦速度
全天日射量(下向き)
全天日射量(上向き)
長波放射量(下向き)
長波放射量(上向き)
正味放射量
光合成有効光量子束密度(下向き)
風向
風速
気温
相対湿度
水蒸気濃度
地温
地中熱流量
土壌水分量(体積含水率)
気圧
降水量
大気安定度パラメータ
積雪深
時間分解能
30 分
観測期間   2001/08/01開始(継続中)
観測局   天塩CC-LaGサイト(TSE)
       緯度・経度: 45.0558°N, 142.1073°E
       標高: 70m
       観測高度: 32, 5.7, 4.6, 3, 2, -0.01, -0.02, -0.05, -0.1, -0.2, -0.3,
                     -0.4, -0.6, -0.8, -1.2 m
測定方法
天塩CC-LaGサイト(TSE)では2001年に冷温帯針広混交林において観測開始し、2003年に森林を皆伐しカラマツの植林を行った。カラマツ成長過程を通した長期間の森林生態系の炭素循環の変化を渦相関法により観測している。
[皆伐前] 地上高度32m(樹冠上10m)においてオープンパスとクローズドパスのNDIRガス分析計を用いた。クローズドパスシステムでは、大気を高度32mにある吸気孔から6m長のチューブでガス分析計に吸入して測定を行った。
[皆伐後] 2003年6月から地上高度4.6m(樹冠上4m、2006年4月以降は樹冠上3m)において、オープンパスCO2/H2Oガス分析計を用いてCO2フラックス観測を行った。同時に2台のクローズドパスNDIRガス分析計を用いて32mと4.6m(それぞれ樹冠上約30mと3m、2005年)の吸気孔から大気を吸入して測定を行った。フラックスデータは10Hzの頻度で測定した。
計算方法
クローズドパスガス分析計で測定されたCO2の濃度は、標準ガスを1日1回流して校正した。正味生態系炭素交換量(NEE)はECによるフラックス(F_EC)と、EC測定高度以下の貯留フラックス(Fs)の和として表される。F_ECの30分値は、鉛直方向の風速とCO2濃度変化のコバリアンスとして算出した。乱流フラックスの30分値に適用したクオリティコントロールの設定については、出典とともに本データに付随するインフォメーションファイルに記載した。伐採前のFsについては、2002年に測定したCO2濃度の鉛直プロファイルから求めた1日のFsと32mにおけるCO2濃度変化のみから求めた1日のFsとの関係から毎日推定し、1日のFsを30分値に均等に振り分けた。 伐採後のFsは考慮しない。
キーワード
【フリーワード】
  正味生態系CO2交換量
  渦相関法
  微気象
  皆伐
  カラマツ植林
  針広混交林
【GCMD_Platform】
  In situ Land-based Platforms > Ground Stations
【GCMD_Science】
LAND SURFACE
更新履歴
【2022/10/06】
     2001年から2012年までのフラックスと気象データをAsiaflux Data Base
     Formatで作成, ver.1.2.
【2014/03/07】
     2001年から2005年までのフラックスデータをNASA Ames Format
     1001(textファイル)およびcsvファイルで作成。ver.1.0.
     2001年から2005年までの気象データをNASA Ames Format 1001
   (textファイル)およびcsvファイルで作成。ver.1.1.

貢献者

プロジェクトマネージャー
高橋 善幸
  国立研究開発法人 国立環境研究所
         地球システム領域 地球環境研究センター
  NIES研究者ページ(URL):
      https://www.nies.go.jp/researchers/100114.html
  研究者情報(URL): https://researchmap.jp/rikuiki2468
  ORCID iD: https://orcid.org/0000-0002-7971-3104

参考情報

補足資料 ・2001年のフラックスと気象データについての説明:
   FxMt_TSE_2001_30m_01-2.pdf
・2001年の補間データについての説明:
   GfNr_TSE_2001_30m_01-2.pdf
・2001年のサイト情報:SiIn_TSE_2007_04.pdf
・2002年のフラックスと気象データについての説明:
   FxMt_TSE_2002_30m_01-2.pdf
・2002年の補間データについての説明:
   GfNr_TSE_2002_30m_01-2.pdf
・2002年のサイト情報:SiIn_TSE_2007_04.pdf
・2004年のフラックスと気象データについての説明:
   FxMt_TSE_2004_30m_01-2.pdf
・2004年の補間データについての説明:
   GfNr_TSE_2004_30m_01-2.pdf
・2004年のサイト情報:SiIn_TSE_2008_05.pdf
・2005年のフラックスと気象データについての説明:
   FxMt_TSE_2005_30m_01-2.pdf
・2005年の補間データについての説明:
   GfNr_TSE_2005_30m_01-2.pdf
・2005年のサイト情報:SiIn_TSE_2008_05.pdf
・2006-2012年のフラックスと気象データについての説明:
   FxMt_TSE_2006-2012_30m_01-2.pdf
・2006-2012年のサイト情報:SiIn_TSE_2014_08.pdf
・ver.1.0からver.1.2までの公開パラメータ比較表:
   TSE_parameters_ver1.0-1.2.pdf
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参考文献
Aguilos, M., Takagi, K., Liang, N., Ueyama, M., Fukuzawa, K., Nomura, M., Kishida, O., Fukazawa, T., Takahashi, H., Kotsuka, C., Sakai, R., Ito, K., Watanabe, Y., Fujinuma, Y., Takahashi, Y., Murayama, T., Saigusa, N., and Sasa, K. (2014) Dynamics of ecosystem carbon balance recovering from a clear‐cutting in a cool‐temperate forest, Agricultural and Forest Meteorology, 197, 26‐39. DOI: 10.1016/j.agrformet.2014.06.002.
Takagi, K., Fukuzawa, K., Liang, N., Kayama, M., Nomura, M., Hojyo, H., Sugata, S., Shibata, H., Fukazawa, T., Nakaji, T., Oguma, H., Mano, M. Akibayashi, Y., Murayama, T., Koike, T., Sasa, K., Fujinuma, Y. (2009) Change in the CO2 balance under a series of forestry activities in a cool-temperate mixed forest with dense undergrowth. Global Change Biology, 15, 1275-1288. DOI: 10.1111/j.1365-2486.2008.01795.x.
Takagi, K., Nomura, M., Ashiya, D., Takahashi, H., Sasa, K., Fujinuma, Y., Shibata, H., Akibayashi, Y. and Koike, T. (2005) Dynamic carbon dioxide exchange through snowpack by wind‐driven mass transfer in a conifer‐broadleaf mixed forest in northernmost Japan. Global Biogeochemical Cycles, 19, GB2012. DOI: 10.1029/2004GB002272.

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その場合、利用者は、合理的に実施可能な範囲で、派生物から出典の記載を削除しなければならない。
引用の書式
本データセットを引用する場合は、以下のように表記しなければならない。
 高木・高橋(2022)、天塩CC-LaGサイト(TSE)における微気象学的CO2フラックス観測データ、Ver.x.x*1、国立研究開発法人 国立環境研究所、DOI:10.17595/20221006.001.(参照*2:YYYY/MM/DD)
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助言などの提供

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