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富士北麓フラックス観測サイトにおける微気象学的CO2フラックス観測データ

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富士北麓フラックス観測 (FHK) サイトは、日本の本州中部の富士山麓に位置するカラマツ林にあり、二酸化炭素交換量をはじめ、森林の炭素循環の各プロセスに関するモニタリングを2006年から実施しています。微気象学的手法、林学的手法、生理生態学的手法、リモートセンシングなど様々なアプローチを用いて多面的な観測を行っています。
当データセットは渦相関法により測定された生態系の二酸化炭素フラックス、顕熱・潜熱フラックス、および、植物の生育に影響を与える温度、降水量、風、日射量などの気象項目について、フラックス観測タワーおよびその周囲の林床で観測された高さ35mから地下1mまでの複数高度(深度)、複数地点における観測データを含みます。このデータセットはAsiaFlux Database (http://asiaflux.net/index.php?page_id=23) からも提供されています。

概要

作成者
高橋 善幸
国立研究開発法人 国立環境研究所 地球システム領域 地球環境研究センター
NIES研究者ページ: https://www.nies.go.jp/researchers/100114.html
データ公開日
2021/07/30
データ提供期間
2006/01/01 - 2012/12/31
データ提供機関
国立研究開発法人 国立環境研究所
Email: cgerdb_admin(at)nies.go.jp
DOI
ファイル形式
CSV
データ容量
60 MB
バージョン
ver.2.1 (最終更新日: 2021/07/30)
データセットの言語
英語

データセット

観測項目
正味生態系炭素交換量
CO2フラックス
CO2貯留量
CO2濃度
顕熱フラックス
潜熱フラックス
摩擦速度
運動量フラックス
全天日射量(下向き)
全天日射量(上向き)
長波放射量(下向き)
長波放射量(上向き)
正味放射量
透過日射量(樹冠下入射)
透過日射量(樹冠下反射)
透過長波放射量(樹冠下入射)
透過長波放射量(樹冠下反射)
透過正味放射量(樹冠下)
光合成有効光量子束密度
透過光合成有効放射量
反射光合成有効放射量
反射光合成有効放射量(樹冠下反射)
風向
風速
気温
相対湿度
飽差
地温
地中熱流量
土壌水分量(体積含水率)
気圧
降水量
積雪深
時間分解能
30 分
観測期間
2006/01/01開始(継続中)
観測局
富士北麓フラックス観測サイト
緯度経度: 35.443528°N, 138.764722°E
標高: 1050-1150 m
観測高度: 35, 32, 27, 22, 16, 10, 4.5, 2, 1.5, 1, 0.5, 0, -0.02, -0.05, -0.1, -0.15, -0.2, -0.3, -0.6 m
測定方法
富士山麓の落葉針葉樹林における正味の生態系CO2交換量(NEE)を、観測タワー上の高度35mで渦相関法により測定している。三次元の風向風速は超音波風向風速計を用い、CO2フラックスはオープンパスとクローズドパスのCO2/H2Oガス分析計を用いて測定した。クローズドパスシステムでは、高度35mの吸気孔から12m長のチューブを通してサンプルガスを分析計に吸入した。フラックスデータは10Hzの頻度で測定、記録した。また、CO2濃度の鉛直プロファイルは、0.5-35mの10高度において1サイクル2分の頻度で各高度順番に12秒間測定した。
計算方法
クローズドパスガス分析計で測定されたCO2の濃度は、320と420ppmの標準ガスを1日1回流して校正した。正味生態系炭素交換量(NEE)はECによるフラックス(F_EC)と、EC測定高度以下の貯留フラックス(Fs)の和として表される。F_ECの30分値は、鉛直方向の風速とCO2濃度変化のコバリアンスとして算出した。乱流フラックスの30分値に適用したクオリティコントロールの設定については、出典とともに本データに付随するインフォメーションファイルの「3-4.Quality control」に記載した。Fsについては、10高度におけるCO2濃度の鉛直プロファイルから30分毎の貯留変化フラックスを求めた。
キーワード
【GCMD_Platform】
In Situ Land-based Platforms > Ground Stations
【GCMD_Science】
LAND SURFACE
【自由記述】
正味生態系炭素交換量
渦相関法
微気象
落葉針葉樹林
更新履歴
【2021/07/30】
2006年から2012年までのフラックスと気象データをAsiaflux Data Base Formatで作成, ver2.1.
Ver1.1から2.1への更新に伴い、公開パラメータの一部を変更。
補足資料(Parameters_v1.1_v2.1.pdfファイル)のパラメーター対応表を参照。
【2016/10/05】
2006年から2010年までの気象データをNASA Ames Format 1001(textファイル)およびcsvファイルで作成. ver1.1.
【2014/05/19】
2006年から2010年までの気象データをcsv ファイルで作成. ver1.0.

参考情報

補足資料
サイト情報:SiIn_FHK_2006-2012_02-1.pdf
2006-2012年のフラックスと気象データについての説明:FxMt_FHK_2006-2012_30m_02-1.pdf
ver.1.1とver.2.1の公開パラメータ比較表:FHK_Parameters_v1.1_v2.1.pdf
参考文献
Teramoto M., Liang N., Zeng J., Saigusa N., Takahashi Y., 2017, Long-term chamber measurements reveal strong impacts of soil temperature on seasonal and inter-annual variation in understory CO2 fluxes in a Japanese larch (Larix kaempferi Sarg.) forest. Agricultural and Forest Meteorology, 214, 194-206, DOI:10.1016/j.agrformet.2017.07.024.
Ueyama M., Takeuchi R., Takahashi Y., Ide R., Ataka M., Kosugi Y., Takahashi K., Saigusa N., 2015, Methane uptake in a temperate forest soil using continuous closed-chamber measurements. Agricultural and Forest Meteorology, 213, 1-9, DOI:10.1016/j.agrformet.2015.05.004.
Takahashi Y., Saigusa N., Hirata R., Ide R., Fujinuma Y., Okano T., Asarse T. 2015, Characteristics of temporal variations in ecosystem CO2 exchange in a temperate deciduous needle-leaf forest in the foothills of a high mountain. Journal of Agricultural Meteorology, 71(4), 302-317, DOI:10.2480/agrmet.D-14-00009.

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引用の書式
本データセットを引用する場合は、以下のように表記しなければならない。
高橋 (2021)、富士北麓フラックス観測サイトにおける微気象学的CO2フラックス観測データ、Ver. x.x *1、国立研究開発法人 国立環境研究所、DOI:10.17595/20210730.001. (参照*2: YYYY/MM/DD)
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