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2021年3月9日

受賞のお知らせ ~
山田 一夫 主任研究員が環境放射能とその除染・中間貯蔵および環境再生のための学会から優秀口頭発表賞を受賞

概要

受賞者氏名: 山田 一夫(福島支部)
賞の名称:  優秀口頭発表賞
授賞機関:  環境放射能とその除染・中間貯蔵および環境再生のための学会
受賞年月日: 2020年12月16日
受賞対象:  リン酸銅鉄ガラスを最終廃棄物とする放射性セシウム汚染廃棄物の6万分の1減容化プロセス,第9回環境放射能除染研究発表会, 同要旨集 ,8, 31,2020

ひとこと

本研究は、中間貯蔵施設において実施される可能性がある汚染廃棄物の減容化技術に関するものです。放射性Csに汚染した可燃性廃棄物などの焼却残渣を熱処理し、さらに減容化する事業が実施されています。熱処理によりCsは飛灰に濃集されますが、この熱処理飛灰中のCsは水溶性であるため、灰洗浄し、洗浄液から、Csを選択吸着する吸着剤を用いたクロマトグラフィーによりCsをさらに濃縮し、Cs吸着後の吸着剤をリン酸ガラス化し安定化することで、Csを安定化し、減容化率が極めて高い廃棄体を製造できます。実験によると6万倍濃縮が可能で、60万m3の廃棄物が、10m3になる計算です(東京ドーム半分がワンボックスカー1台へ)。市川恒樹客員研究員(北海道大学名誉教授)が実験の実施主体であり、関東化学の協力を得て研究を実施したものです。中間貯蔵後の最終処分を考える幅を広げることを可能とした特色ある基盤技術と考えています。