ユーザー別ナビ |
  • 一般の方
  • 研究関係者の方
  • 環境問題に関心のある方
2019年12月26日

GMOアンダーザブリッジ
除草剤耐性ナタネの生物多様性影響調査

環境儀 No.75

研究者の写真

 セイヨウナタネは、主に食用油の原料として年間200万トン以上の種子が日本に輸入されており、カナダ産がおよそ9割を占めています。カナダでは栽培面積の9割程度が遺伝子組換え(GM)により除草剤耐性となったセイヨウナタネ(除草剤耐性ナタネ)です。除草剤耐性を持つ作物は、その除草剤を散布することで農地に生える雑草だけを駆除することができ、栽培の労力を大幅に軽減できます。

 日本国内では除草剤耐性ナタネの商業栽培はされていませんが、食品や飼料としての安全性は確認されており、生物多様性への影響についても、「カルタヘナ法」という法律に基づいて、「食用又は飼料用に供するための使用、栽培、加工、保管、運搬及び廃棄並びにこれらに付随する行為」について生物多様性影響が生じるおそれがないものと評価され、承認されています。その際、輸送中に種子がこぼれ落ちることによる影響も含めて評価されていますが、カルタヘナ法では、「国は、遺伝子組換え生物等及びその使用等により生ずる生物多様性影響に関する科学的知見の充実を図るため、これらに関する情報の収集、整理及び分析並びに研究の推進その他必要な措置を講ずるよう努めなければならない」と定められています。

 そこで私たちは、2003年以来継続的に除草剤耐性ナタネの生育状況の調査を行っています。

関連新着情報

関連記事