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2016年3月31日

社会システムイノベーションとは?

コラム4

 復興自治体の環境・社会・経済の調和した発展には、「社会システムイノベーション」が必要です。イノベーションは本来、技術にとどまらず組織や制度など社会を構成する様々な事柄に新たなアイデアが生まれることを意味しています。

 社会システムイノベーションは、例えば新しい技術の実証から始まります。技術が実証されるとこれを利用する枠組みができます。現在の仕組みを一気に転換するのは難しいので、まず小規模なモデル地区で技術を導入します。本号で紹介しているモニタリングシステムを活用した省エネルギーの実践もこのような取り組みの一つです。やがてその必要性や有効性が知られるようになり、場合によっては法改正も含めた新制度が作られて広がると、最終的には、社会全体が目標とする姿に変わっていきます。このように、様々な立場の人々が関わりながら、小規模(ニッチ)な技術などのイノベーションから始まり、社会制度など(レジーム)に広がり、最終的に新しい社会潮流(ランドスケープ)が実現し、そしてまた新たなニッチのイノベーションに向かうことで、環境価値・社会価値・経済価値を高めることが社会システムイノベーションです。

 震災からの復興では、社会システムイノベーションの考え方を取り入れることで、課題の解決に福島が先導的な役割を果たすことができると考えています。


図4:社会システムイノベーション

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