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2016年8月22日

講演 in スーパーサイエンスハイスクール(茗渓学園)

平成28年7月8日、スーパーサイエンスハイスクールに指定されている茗渓学園中学校高等学校で、国立環境研究所の研究者がそれぞれの専門分野について講演をしました。地域環境研究センターからは高見昭憲、永島達也、渡邊未来の3名が、高校1年生を対象に、それぞれ以下の内容でお話ししました。

タイトル:「PM2.5と越境大気汚染とその影響」 高見昭憲
内容:2013年1月の報道以来PM2.5の越境大気汚染が話題になっています。講演では、PM2.5の特徴、発生源や化学反応による生成、健康や気候への影響、越境大気汚染の現状と日本への影響について話をしました。また室内空気、屋外空気の粒子、線香の煙、調理などから発生する粒子について、その個数濃度を測定する実験も行いました。

タイトル:「コンピュータで描くこれまでの大気・これからの大気」 永島達也
内容:自分の周りの大気環境に関する生徒の関心を尋ねるところから話を始めて、気温や天候ほどには普段あまり意識しないであろう大気質も日々大きく変化していること、そもそもの大気の組成、それを決めるプロセスの複雑さを紹介しました。また、コンピュータを用いた大気質の数値シミュレーションの話を身近な例え(グーグルアース/マイクラ)や研究の実例を交えて行いました。

タイトル:「筑波山を流れる小さな川の環境問題」 渡邊未来
内容:いにしえより神の宿る山として崇められてきた筑波山。都心からほど近く、参拝客や登山客で賑わうこの山にも、森林の窒素飽和という環境問題がひそんでいます。講演では、「日本の森林は今」、「窒素飽和って何?」、「筑波山は窒素飽和?」という3つの話をしました。

集中して話を聞く生徒の姿は、まるで研究者でしたが、高校生ならではの斬新な質問も沢山ありました。本題ではない部分に鋭いツッコミを受けたり、専門的な 話を分かりやすく伝えることの難しさを感じたり、私達も学会とは違う雰囲気を楽しみ、そして生徒達の将来がとても楽しみになりました。


「PM2.5と越境大気汚染とその影響」 高見昭憲
「コンピュータで描くこれまでの大気・これからの大気」 永島達也
「筑波山を流れる小さな川の環境問題」 渡邊未来

大気環境モデリング研究室・広域大気環境研究室 高見 昭憲
大気環境モデリング研究室 永島 達也
土壌環境研究室 渡邊 未来