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コラム「地球環境研究センターのモニタリング」

 国立環境研究所では,地球環境研究に対応するモニタリング事業を,次のように行っています。

 オゾン層破壊研究のためにレーザーレーダーとミリ波分光装置を用いる成層圏オゾンモニタリング,さらには地表に届く紫外線の量を各地でモニタリングしています。

 地球温暖化研究のためには,各種プラットフォームを用いた温室効果ガスのモニタリングを行っています。沖縄県の波照間島と北海道根室の落石岬では大気成分を常時観測していますが,周辺の人為的温室効果ガス発生影響が少ない場所が選ばれ,大陸規模の発生・吸収とグローバルな温室効果ガスの動態解明に活用されています。

 シベリアの3地点で毎月温室効果ガスの高度分布を測定している航空機観測は,高度の異なるデータからユーラシア大陸の温室効果ガス発生・吸収機構を解明しようとするものです。また北海道には,森林吸収源の機構解明のために2カ所の観測ステーションがあります。

 定期貨物船を利用する日豪航路では,大気の温室効果ガス濃度のモニタリングに加え,炭素・酸素同位体比測定,酸素濃度測定など研究課題と連携したサンプリング・測定を実施しています。さらに日米航路では,大気・海洋のCO2測定から海洋吸収量を求める観測,日豪航路と組み合わせた大気のサンプリング・測定を継続してきました。

 また,水域汚染の国際データベースである地球環境監視システム/水質監視計画(GEMS/WATER:Global Environmental Monitoring System Assessment of Freshwater Quality)事業として,霞ヶ浦や摩周湖のモニタリングを継続しています。

図:地球環境研究センターのモニタリング