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国立環境研究所研究報告(R-151-2000 )(平成12年1月発行)
「Proceedings of the Japan-China Joint Workshop on the Cooperative Study of the Marine Environment」

  本報告書は、平成11年3月東京において,環境庁が主催した『海洋環境に関する日中共同研究ワークショップ』で発表された20編の論文をまとめたものであり,主に長江河川水の流入が海洋環境および生態系に与える影響を把握することを目的として1997年10月および1998年5月に国立環境研究所と中国国家海洋局が共同実施した長江河口沖合での海洋調査の成果が報告されている。リン・油を添加した海洋隔離実験生態系を用いたプランクトン食物連鎖と汚濁負荷の生態系への影響,東シナ海における微生物多様性,微生物活動と陸域起源有害金属元素の循環との関係,sediment trapを用いた長江より供給される粒状物質の沈降・分解過程,海底堆積物の解析による渤海・東シナ海沿岸海洋環境に及ぼす土砂供給量の変化,長江河口沖合域での環境変化に応答する生態系遷移予測モデル等,多岐にわたる貴重な研究成果を提示している。

(水土壌圏環境部 村上正吾)