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「大気化学国際協同研究計画/東アジア・北太平洋地域研究(IGAC/APARE)計画会議(第2回)」の開催

その他の報告

秋元 肇

 東アジア・北太平洋地域は、人口及びエネルギー消費の急速な伸びに伴う、人為起源物質の放出量の急増が予想され、地球温暖化や酸性雨など地球環境に与えるインパクトの面で大きな関心を集めている。IGAC(アイギャク)/APAREはこの問題を大気化学の立場から取り上げた国際協同研究計画であり、今回、昨年3月の第1回に引き続き第2回の計画会議が3月18〜20日の3日間、筑波で開催された。

 会議にはオーストラリア、韓国、中国、台湾、米国、香港及び日本の実行委員のほか、我が国の関係者を含めて30数名の参加を得た。本年度は本計画の実行の第一歩を踏み出す年であり、9〜10月に米国航空宇宙局のDC-8航空機を用いたPEM-WESTと、我が国の環境庁地球環境研究総合推進費による東アジア航空機調査(PEACAMPOT)がIGAC/APAREの下で国際協同研究として行われる予定になっている。今回の会議では、これらの協同研究の内容を中心に各国の協力関係についての議論が中心的に行われた。

(あきもと はじめ、地球環境研究グループ統括研究官)

会議プログラム

3月18日
 
歓迎の辞 小泉  明(国立環境研究所)  
IGAC全体プログラムについて I. Galbally(オーストラリア、CSIRO)  
IGAC/APARE研究計画概要 秋元  肇(国立環境研究所)  
IGAC/DEBITS研究計画概要 G. Ayers(オーストラリア、CSIRO)  
NASA:西太平洋観測計画概要 R.J. McNeal(米国、NASA)  
環境庁:東アジア航空機観測計画概要 秋元  肇(国立環境研究所)  
NASA:西太平洋観測計画 S.C. Liu(米国、NOAA)
D.D. Davis(米国、ジョージア大学)
 
中国における関連研究計画 X.-W. Yang(中国生態環境研究中心)  
香港における関連研究計画 P. Sham (香港王立天文台)  
韓国における関連研究計画 J.K. Park(韓国科学技術院)  
台湾における関連研究計画 G. Chen(国立台湾大学)  
日本におけるIGAC計画 小川利紘(東京大学)  
NOAA気候変動研究プログラム S.C. Liu(米国、NOAA)  
 
3月19日
 
INSTACの成果と将来計画 牧野行雄(気象研究所)  
PEACAMPOT計画について 畠山史郎(国立環境研究所)  
日本の酸性雨化学 原  宏(国立公衆衛生院)  
隠岐における無機エアロゾル測定 向井人史(国立環境研究所)  
非メタン炭化水素とNOx測定 酒巻史郎・坂東  博(国立環境研究所)  
中国における過酸化水素の測定 X.-Y. Tang(北京大学)  
大気中硝酸の自動測定 田中  茂(慶応大学)  
韓国におけるエアロゾルの測定 J.G. Na(韓国環境科学研究院)  
海洋上における有機エアロゾルの測定 河村公隆(東京都立大学)  
北太平洋におけるエアロゾルの測定 大和政彦(群馬大学)  
東アジアの9、10月の気象システム 田中  実(気象研究所)  
東アジアにおける汚染輸送モデリング 北田敏廣(豊橋技術科学大学)  
地上観測計画について 村野健太郎(国立環境研究所)  
地球環境研究センター大気モニタリング計画  井上  元(国立環境研究所)  
東アジアモニタリングプログラム 小川利紘(東京大学)  
 
3月20日
 
航空機観測計画についての討議
測定器の相互校正についての討議
排出量データ整備についての討議
IGAC/APARE将来計画について