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リスク健康研究に関する基盤的研究(平成 29年度)
Fundamental study on the basis of health and environmental risk research

予算区分
AQ センター調査研究
研究課題コード
1620AQ037
開始/終了年度
2016~2020年
キーワード(日本語)
発がん性,突然変異,無機ヒ素,DNAメチル化,健康・環境リスク
キーワード(英語)
Carcinogenesis,Mutagenesis,Inorganic arsenic,DNA methylation,Health and environmental risk

研究概要

リスク健康研究として全体の基礎となる基盤的な調査研究を実施する。当面の課題として、いくつかの化学物質の発がん性予測、DNAメチル化マーカー等の研究を進め、またリスク健康の両分野研究のとりまとめに関連する基礎研究を実施する。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:応用科学研究

全体計画

化学物質の発がん性は体内で発生する突然変異と相関性があると考えられているが、詳細な解析は行われていない。この研究では、突然変異検出用遺伝子導入動物への化学物質投与により標的遺伝子上で発生した体内突然変異(in vivo mutagenesis)頻度と化学物質投与による発がん頻度のデータをデータベース等から収集し、その相関性を解析することにより、がん組織中で誘発された突然変異の原因物質の推定を検討する。また、無機ヒ素による環境汚染に着目し、ヒ素汚染のDNAメチル化マーカーの同定を目指し、ヒ素汚染が深刻なバングラデシュにおける慢性ヒ素曝露及びそれが原因と考えられる健康被害に関連するDNA メチル化変化を検討する。発がん物質である無機ヒ素とヒトにおける主要がん抑制経路であるp53-MDM2系に関与するタンパク質との反応性を調べることにより、無機ヒ素の発がん機構を推定する。さらに、化学物質の健康リスク評価、特に発がんリスク評価について評価手法の検討を実施し、リスク評価における発がん機構や閾値の意味について考察する。このほか、リスク健康両分野の研究全体に係わる基礎研究を、課題の必要性に対応して実施する。

今年度の研究概要

化学物質投与による体内突然変異頻度と発がん頻度のデータを収集し、投与経路や標的臓器別にデータを整理し、両者に相関性がみられるかを検討する。昨年度に測定条件を確立した新規領域に関して、バングラデシュの血液ゲノムDNAのメチル化をパイロシークエンスにより測定し、ヒ素汚染とDNAメチル化の関連を検討する。昨年度明らかにしたin vivo mutagenesis頻度と発がん頻度相関性の原因を解析するために、酸化ストレスにより特異的に突然変異が誘導される塩基配列を同定する手法の開発を進める。
ヒ素を曝露した細胞において、低濃度の無機ヒ素にも反応して修飾を受けることが知られている核内因子である前骨髄性白血病タンパク質(PML)と、癌抑制経路であるp53-MDM2の生化学的変化について調べる。このほか、安全確保プログラムPJ8とともに、リスク健康分野の今後の方向性を考察するための調査研究を実施する。

課題代表者

鈴木 規之

  • 環境リスク・健康研究センター
  • センター長
  • 博士(工学)
  • 工学,化学,土木工学
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担当者