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国際規範の衝突、階層性、調整、融合〜欧州とアジア、循環型社会形成分野を事例として(平成 29年度)
Conflicts, hierarchy, coordination, and harmonization of international norms
- A Case of Making Sound Material Cycle (Life-Cycle Thinking) Societies
in Europe and East Asia-

予算区分
CD 文科-科研費 基盤B
研究課題コード
1417CD005
開始/終了年度
2014~2017年
キーワード(日本語)
拡大生産者責任,E-waste,廃電気電子機器
キーワード(英語)
Extended Producer Responsibilities, E-waste, Waste Electrical and Electronic Equipment

研究概要

循環型社会形成にかかわる国際規範は、90年代に形成・発展を遂げ、欧米、日韓等の先進諸国の政策形成に大きな影響を及ぼしてきたが、その浸透や受容、履行の有様は国により大きく異なっている。今日、当該国際規範が、旧社会主義国やアジアの新興国にも広まりつつあることをふまえれば、先んじて国際規範が導入された国々で、なぜどのように国際規範の受容や履行が異なったか、それが新興国や先進国にいかなる含意を持つのかを解明することは意義深い。本研究は、循環型社会形成分野を事例として、国際規範の受容や履行に多様性が生じる要因を、国際規範と他規範(既存の国際規範、国内規範や社会的慣習)の衝突、階層性、調整、融合に着目し、実証研究と通時的分析を通じて、比較政治論的に解明する事を目的とし、又、その研究から現実社会の政策課題についての示唆を引き出す。

研究の性格

  • 主たるもの:政策研究
  • 従たるもの:基礎科学研究

全体計画

国際規範の受容に多様性が生じる要因を分析するために、本研究は、具体的な国際規範として、3R(廃棄物ヒエラルキー)、経済的手法の利用、拡大生産者責任をとりあげ、家庭ごみ分野を主たる対象とし、(1)国際規範に関する理論研究、(2)循環型社会形成分野における国際規範と、関連の国際・国内政策の動向レビュー、(3)実証研究1(先進国)、(4)実証研究2(途上国)、(5)実証研究3(ダイナミクス解明)、(6)現実社会への示唆、を6つの柱とし、これらを統合する形で研究を進める。

(1)国際規範に関する理論研究:国際規範や国際協調に関する先行研究レビューを通じて、分析概念の提示、比較分析の枠組の確立をはかる。(レジーム論、制度論、ガバナンス論、コンストラクティビズム論、政策過程論、ネットワーク論等)。また4年目には、実証研究を受けて、理論的示唆を得る。
(2)循環型社会形成分野における国際規範と、関連の国際・国内政策の動向レビュー:国際、国内レベルでの政策動向、議論動向について把握する。研究協力者に知見提供を依頼し、また助言をあおぐ。研究会を複数回行い、情報共有をはかる。
(3)実証研究1(先進国):規範の発祥国スウェーデン、欧州主要国のドイツ、および日本、韓国を対象として、(1)の分析概念や枠組をふまえつつ、文献調査、現地視察、主要アクターへのヒアリングやアンケート(日本)を行う(H26〜28)。
(4)実証研究2(新興国):旧社会主義国(バルト海諸国、コーカサス諸国を検討中)、アジアからは中国を選定し、(3)と対照可能な形で、実証研究を行う(H27〜28)。
(5)実証研究3(国・都市比較にもとづくダイナミクス解明):(3)(4)から、国際規範の衝突、階層性、調整、融合をめぐるダイナミクスを読み解く(H28〜29)。
(6)現実社会の政治課題への示唆:(3)(4)にもとづき、現実問題である循環型社会形成に向けた、国際、国内レベルの政治的課題を明らかにする。

今年度の研究概要

使用済み電子電気機器の拡大生産者責任制度や家庭ごみの分別収集を事例としてとりあげ、中国・日本・欧州でどのような点が異なるかについてアクター分析の視点から考察する。

外部との連携

共同研究機関:宇都宮大学(代表)、東京電機大学、福島大学

課題代表者

吉田 綾

  • 資源循環・廃棄物研究センター
    循環型社会システム研究室
  • 主任研究員
  • 博士(工学)
  • 政策学,システム工学,経済学
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