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統合評価モデルの改良とそれを用いた将来シナリオの定量化(平成 28年度)
Improvement of Integrated Assessment Model and Quantification of Future Scenarios

予算区分
BA 環境-推進費(委託費) S-12-2
研究課題コード
1418BA001
開始/終了年度
2014~2018年
キーワード(日本語)
温室効果ガス,短寿命気候因子,気候変動,大気汚染,統合評価モデル,将来シナリオ
キーワード(英語)
long-lived greenhouse gas, short-lived climate pollutant, climate change, air pollution, integrated assessment model, future scenario

研究概要

短寿命気候因子(以下、「SLCP」と略)の対策を行い、長寿命温室効果ガス(以下、「LLGHG」の略)である二酸化炭素等の削減を補完しようといった動きが、Climate and Clean Air Coalition(CCAC)等で見られる。これは、途上国における大気汚染を引き起こすガス種(ブラックカーボンやエアロゾル)の対策も含まれており、特に大気汚染の深刻な途上国において受け入れられやすいと考えられ、近年、注目を集めている。こうした状況を踏まえて、本研究課題では、LLGHGとSLCPを対象に、新たに開発されているShared Socio-economic Pathways(SSPs)等の社会経済シナリオに対応する排出シナリオを定量的に示すとともに、SLCPの削減に向けた対策技術の同定を、世界を対象とした技術選択モデルを用いて行う。さらに、気候変動の様々な影響や環境影響のフィードバックを踏まえた新たな社会経済シナリオの構築を目的とする。

研究の性格

  • 主たるもの:行政支援調査・研究
  • 従たるもの:政策研究

全体計画

本研究課題の最終的な目標は、「2℃目標」の実現をはじめとするいくつかの気候変動緩和策の目標を達成するとともに、大気汚染対策にも効果的な全球レベルでの将来のLLGHG及びSLCPの排出経路を定量的に明らかにすることである。また、そうした排出シナリオに対して、国や地域といった領域を対象とした排出シナリオも作成し、気候変動影響や大気汚染をはじめとした環境影響の評価のための基礎とする。さらには、テーマ3から提供される将来影響をフィードバックさせて、気候変動影響や大気汚染影響等による社会経済の変化を踏まえた新たな社会経済シナリオを明らかにすることも目標の1つである。
2014年度は、社会経済シナリオの整理やSLCP対策に関わるデータ収集を行う。
2015年度は、なりゆき社会におけるLLGHG及びSLCPの排出シナリオの推計を行う。
2016年度は、対策社会における排出シナリオの検討と、世界、国、地域の排出シナリオのとりまとめを行う。
2017-18年度は、気候変動や環境影響のフィードバックを反映させた社会経済シナリオを定量化するとともに、排出シナリオの更新を行う。

今年度の研究概要

世界を対象とした技術選択モデルを用いて、対策社会における世界のLLGHG及びSLCP排出シナリオの推計を行うとともに、他のサブテーマの結果をもとに、世界、国、地域、都市、家庭のLLGHG、SLCP排出シナリオのとりまとめを行う。

外部との連携

S-12-2では、サブテーマ1を環境研が担当し、サブテーマ2をみずほ情報総研、サブテーマ3を京都大学が、それぞれ担当する。
S-12のプロジェクトリーダーは、JAXA中島映至センター長。

備考

低炭素プログラムPJ3および統合プログラムPJ1に関連

課題代表者

増井 利彦

  • 社会システム領域
  • 領域長
  • 博士(工学)
  • システム工学,土木工学,経済学
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担当者