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化学物質による生態影響の新たな評価体系に関する研究
(平成 28年度)
The Study about a New Evaluation System of the Ecological Effect with Chemicals.

予算区分
BE 環境-推進費(補助金)
研究課題コード
1517BE005
開始/終了年度
2015~2017年
キーワード(日本語)
生物試験,AOP
キーワード(英語)
bioassay, Adverse Outcome Pathway

研究概要

世界各国の最新ガイドラインを参考にし、現行の化審法に補完すべき試験法を検討する。海外の手法をそのまま導入するのではなく、適宜日本の状況に適用できように、試験条件や生物種の変更についても検討する。導入を検討する上での判断基準として、次の3つのサブテーマを重視する。そしてそれらサブテーマを統合して今後の化学物質管理の枠組みの再構築に資する生態影響の新たな評価体系を提案するとともに、化学物質の性質または予期される影響に応じて必要な試験を選択するためのアルゴリズムも提案する。

研究の性格

  • 主たるもの:応用科学研究
  • 従たるもの:技術開発・評価

全体計画

(1)繁殖影響試験など長期かつ多世代の影響を評価する試験法の開発
諸外国の試験法を精査し、高度な試験手法、多様なエンドポイントをもつやや複雑な試験法についてその特性を明らかにするとともに、我が国での必要性、実行可能性を検討し、重要度の優先順位を付けてリスト化する。実際に導入する可能性の高い試験法については、その導入準備を始める。
(2)生態系を構成する主要生物を用いた試験法の研究および特殊な物性や作用を持つ物質を対象とした評価法の開発
諸外国の試験法を精査し、生態系の多様性を考慮し、生態系を構成する上での主要と目される生物を用いた試験法についてその特徴を明らかにするとともに、既存化学物質とは異なる特殊な物性や作用を持つ物質を対象とした試験法について我が国での必要性、実行可能性についてリスト化する。
(3)in vitro毒性試験・in silico解析や作用メカニズムに基づく毒性予測手法の研究
 諸外国の試験法を精査し、分子レベルから個体レベルの影響に至る化学物質の作用メカニズム(AOP)に基づいて、in vitro毒性試験・in silico解析など、迅速かつ簡便で高精度な毒性予測が可能な試験法について我が国での必要性、実行可能性を検討し、重要度の優先順位を付けてリスト化する。

今年度の研究概要

(1)27年度に作成されたリストに基づき、複雑な試験法として、例えば、魚類または甲殻類を用いた多世代毒性試験法の国内への導入可否を検討する。あるいは、生物史の1局面だけをエンドポイントとした試験(産卵、交尾、行動など)について、その試験法の日本での必要性を検討する。
また、3つのサブテーマの進捗に従い、化学物質の性質または予期される影響に応じて必要な試験を選択するアルゴリズムの草案を構成する。
(2)27年度に作成されたリストに基づき、新たな試験法について実際に標準物質の毒性試験を行い、その問題点を探り、この試験が日本で使われる試験法として妥当であるか検討する。また、ナノマテリアルなど特殊な化学物質の試験法についてそれらを日本に導入した場合の問題点を探り、導入の妥当性を検討する。
(3)27年度に作用メカニズムが比較的解明されている適切な化学物質をモデルとした毒性予測(AOP)の構築を検討する。補完すべきデータは他のサブテーマと連携する。また、諸国ですでに規制に導入されているin vitro,in silico試験のリストがあれば、我が国に導入可能な試験法であるかどうかの検討を行う。

課題代表者

鑪迫 典久
  • 環境リスク・健康研究センター
  • 主席研究員
  • 博士(農学)
  • 生化学,農学
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担当者