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日本における森林土壌有機炭素放出に及ぼす温暖化影響のポテンシャル評価に関する研究(平成 26年度)
The potential of carbon sink/source of Japanese Forest soils

予算区分
BB 環境-地球一括
研究課題コード
1015BB001
開始/終了年度
2010~2015年
キーワード(日本語)
土壌炭素,温暖化実験,土壌呼吸,14C,モデル
キーワード(英語)
soil carbon, soil warming, soil respiration, 14C, model

研究概要

2010年のNature誌の報告によれば、2008年における全陸域の土壌呼吸量は約980億 tCと推定されており、1989〜2008年の20年間に地球温暖化によって、土壌呼吸量は年間約1億 tCの速度で上昇していたという。なお、この土壌呼吸の年間増加分は、現状の森林を中心とする全陸域生態系の正味の炭素吸収量(約10億 tC y-1)の1割に匹敵する。本研究では、温暖化に伴って我が国のような湿潤な森林土壌が今まで以上に吸収源として機能するのか、あるいは放出源に転換するのかについて長期的な野外観測を独自に行い、その実測データに基づいて定量的な評価を行うことを目的としている。

研究の性格

  • 主たるもの:モニタリング・研究基盤整備
  • 従たるもの:技術開発・評価

全体計画

北海道から九州までの6つの代表的な森林において、赤外線照射による人工的な昇温とともに、大型マルチ自動開閉チャンバーシステムを用いて土壌呼吸速度をモニタリングすることで、将来予測モデルの検証に必要な情報を提供することを第一の目標とする。また、人工的な温暖化操作実験の結果を補足・検証するために、緯度帯や標高の異なる自然環境間で土壌の移植による模擬温暖化実験を行う。これらの野外操作実験により、長期的な温暖化環境での土壌有機物の分解特性のデータを集積する。また、天塩、苫小牧および富士北麓の3ヶ所の森林フラックス観測地において土壌呼吸を長期連続観測することにより、自然・人工撹乱の影響を検出し短期的な気候変動の影響を抽出する。さらに、放射性炭素(14C)の分析を実施することで土壌の画分毎の分解のタイムスケールを評価し、将来予測に用いる炭素循環モデル内の、土壌有機物分解に関するパラメータや関係式の最適化を支援する。

今年度の研究概要

確立された手法を用いて、6つの温暖化操作実験サイトおよび3ヶ所のフラックス観測地における土壌呼吸の定常観測を実施する。また、標高や緯度の異なるサイト間において、土壌コアを相互移植することで自然的な温暖化条件に置き、土壌呼吸を観測する。人工的な温暖化操作実験と、自然的な温暖化操作実験の結果を比較し、温暖化の土壌呼吸に対する影響を検討する。また、確立された手法を用い、温暖化サイトにおける土壌有機物中14Cの測定を進める。また、課題終了年度に当たるため、観測データの総合解析を進めるとともに、各サイトにおける測定機材撤収準備にあたる。

外部との連携

共同研究機関: 北海道大学、弘前大学、静岡大学、広島大学、宮崎大学

備考

当課題は研究プログラム1.(1)、基盤整備分野4.(1)および個別研究課題5.(1)にも関連

関連する研究課題

課題代表者

梁 乃申

  • 地球環境研究センター
    炭素循環研究室
  • 主任研究員
  • 学術博士
  • 林学
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担当者