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アジア熱帯生態系のフラグシップサイトとしてのパソ観測拠点の育成(平成 26年度)
Promotion of Pasoh observation platform as a flagship site for Asian tropical ecosystems
- Studies on impacts of climate change on resilience and vulnerability of biodiversity and ecosystem functions -

予算区分
AI 研究調整費
研究課題コード
1214AI002
開始/終了年度
2012~2014年
キーワード(日本語)
熱帯林生態系,土壌炭素動態,個体群維持,大気化学
キーワード(英語)
tropical forest ecosystem, soil carbon dynamics, population persistence, atmospheric chemistry

研究概要

地球規模での炭素循環の把握においても生物多様性の保全においても重要な役割を果たすマレーシア熱帯生態系の代表的観測点として、関係研究機関との連携に基づきパソ観測拠点の育成を行う。気候変動下での生態系・生物多様性の応答を解明する上で、同一観測点でさまざまな研究を実施中の関係機関と協力し、大気・植物・動物・土壌等に関する総合的な観測を長期的に推進することが重要であり、そのような観測データに基づく研究を先導する拠点の育成が不可欠である。特に海外での野外調査研究においては、新たな研究の企画と実現には観測サイトを持つ現地研究機関の協力支援が欠かせず、こうした機関と良好な協力関係を維持することが研究の質とスピードを保証する。また、総合的な観測拠点を活用して、マレーシアのみならず近隣諸国に向けた研究成果や新規技術の普及、人材育成などの役割を果たすことは、アジアにおける国環研のプレゼンス向上にも高い効果があると期待される。以上の目的に向けて、パソが将来アジア熱帯生態系の先導的総合観測サイト(フラグシップサイト)としての役割を果たすことができるよう、育成する。

研究の性格

  • 主たるもの:モニタリング・研究基盤整備
  • 従たるもの:技術開発・評価

全体計画

1)観測拠点育成
?観測拠点育成:国内外関係機関と協力し、観測施設の維持管理、野外調査の安全に係わる対策・ガイドライン等を見直し、必要に応じて強化する。研究の進捗・成果・データの相互利用を促進するため、関係機関と協力して運営委員会、人材育成等の活動を支援する。
?データ流通・統合:既存データの収集を含めデータ流通促進に取り組み、地球観測、全球生物多様性観測等の国際的なデータ統合に貢献する。
2)研究推進
?大型動物の生態:パソ森林保護区におけるスマトラサイ個体群維持可能性評価、ならびにパソ森林保護区を活用したマレートラ用“緑の回廊”設置可能性評価を行う。
?小型動物・昆虫の生態:微小動物群集、特に土壌生物相の調査と時空間的インベントリーを作成する。あわせてそれらが炭素循環に与える影響評価を行う。
?植物・土壌炭素・微生物の動態:東南アジア熱帯林の炭素循環に及ぼす気候変動の影響評価に関する観測研究、ならびに熱帯林内の環境変化に対する林床植物応答とその生態的意義に関する研究を行う。
?大気化学の気候影響:パソ森林保護区における森林群落スケールのハロゲン化メチル放出量と変動要因の解明を行う。

今年度の研究概要

 マレーシア森林研究所(FRIM)、マレーシアプトラ大学(UPM)、および国内関係研究機関との連携を強め、Biodiversity hotspot(生物多様性の損失が顕著であり保全が急務である地域)の一つと位置づけられたマレーシア熱帯生態系において、変動する気候下における生態系機能と生物多様性の持続可能性を明らかにする。このため、特に生態系レベルでの機能と種の多様性に関する維持機構、自然および人為攪乱に対する生態系の応答性、脆弱性、攪乱からの回復力等を、主に実測データを用いて明らかにする。
 観測施設の維持管理、野外活動の安全対策、ガイドライン等の見直しについては引き続き現状確認と機関間調整を継続する。パソ保護林利用研究の承認、および各種課題の検討を行うための運営委員会を、9月(予定)に東京にて開催し、機関間連携の方針について引き続き協議する。

外部との連携

マレーシア森林研究所 (FRIM) 、マレーシアプトラ大学 (UPM) 、広島大学、京都大学、森林総合研究所

関連する研究課題
  • 0 : 地球環境研究分野における研究課題

課題代表者

三枝 信子

  • 地球環境研究センター
  • 副センター長
  • 博士(理学)
  • 理学 ,地学,生物学
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担当者