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アジア都市における日本の技術・政策を活用する資源循環システムの設計手法(平成 25年度)
Planning and evaluation system for resource circulation in Asia cities based on the Japanese environmental technologies and policies

予算区分
BE 環境-推進費(補助金) 140081
研究課題コード
1113BE006
開始/終了年度
2011~2013年
キーワード(日本語)
廃棄物再資源化,環境調和型都市基盤整備・建築,政策研究,地理情報システム(GIS),国際協力
キーワード(英語)
Waste material Recycling, improvement of urban infrastructure・construction, Policy Research, GIS, International cooperation

研究概要

国内自治体、企業及び環境省との連携によって、日本の先進的な循環技術・制度インベントリを構築し、都市の特性に応じた技術パッケージを構築する手法を確立するとともに、社会実証を通じて、その高度化と検証を進める。国内の資源循環・リサイクル技術フローの分節化と再構築による「リエンジニアリング」プロセスと、技術の運用効率を高める社会制度パッケージの定量的設計プロセスを構築する。そのうえで、アジアの具体的なモデル都市を定めて、中国科学院及び都市行政機関等との連携で地域の産業・廃棄物の発生分布と環境基盤施設の整備、政策情報を含む循環経済都市データベースと、技術・制度シミュレーションモデルを構築し、都市や地域での社会実証によりシステムの高度化と実用性向上をめざす。地域の循環特性に応じた実現ガイドラインを構築し、アジア都市への汎用化を進めることで、国内事業者への還元を図り、早期の技術普及・事業展開の支援を目指す。

研究の性格

  • 主たるもの:応用科学研究
  • 従たるもの:行政支援調査・研究

全体計画

サブテーマ1「 国内循環技術・施策の定量的インベントリ構築とリエンジニアリング分析」では、国内エコタウン技術群及びバイオエコエンジニアリング技術など国内の先導的な循環技術の調査に基づき,中国及びアジアの都市の循環資源および社会経済特性に応じたパフォーマンスを循環技術関数として定式化する循環技術インベントリを構築する.国内の技術について選別,前処理,転換,製品化,汚濁処理などの工程ごとに技術要素を分割して,再構築することによって,アジア都市の特性に応じた技術・施策システムを定量的に計画するプロセスを開発する.
 サブテーマ2「アジア拠点都市の循環経済GISデータベースの構築」では、中国都市の循環経済行政部局(瀋陽市等)及び循環型事業者との連携体制を構築したうえで,中国科学院などの国際的な水準を持つ研究機関への委託研究を通じて循環経済に関する統計情報,既存調査を統合する地域循環地理情報のGISデータベースを構築する.循環経済ネットワークの拠点的要素については施設の集積地区や廃棄物大量発生事業者,循環基盤装置のポイント立地データベースを構築することにより,循環圏形成の環境都市政策への反映を可能にする.
 サブテーマ3「拠点都市の資源技術施策シナリオの設計と社会実証展開」では、国内の循環技術を中核とする中国,アジアでの循環拠点の技術構成とその効率を高める回収,分別,再生資源の再利用促進を組み合わせる定量的な地域循環施策パッケージを設計する.くわえて,高効率の循環圏形成に伴う廃棄物処分量の削減,水系汚濁負荷の地域環境影響とともに,再生資源利用とストック及び温暖化負荷削減など,直接・間接経済効果を階層的に評価するプロセスを開発する.循環拠点集積施設と近接する都市活動セクターとの連携も視野に入れて,循環型都市再生地区を形成する官民連携の事業システムを設計して,空間的な適地選定と事業推進の環境・経済効果を算定する.
 具体的に平成23年度は以下の研究を進める。(1)循環技術の設計値,運営値等から事業量によって変化する機能効率を規定する循環生産関数を同定するプロセスを開発する.エコタウン事業の体系的な調査を行い,アジア都市で需要の大きい技術について技術を組み合わせた技術・政策パッケージを定量的な循環技術関数インベントリとして構築し,中核技術についてはアジア都市の適用にむけた技術開発を進める.(2)日中両国環境大臣による「環境にやさしい都市」支援協定のもとで中国瀋陽市を対象に産廃の発生,有価資源の発生および事業拠点,一廃発生・処理量の立地について,中国科学院との連携でGISデータベースを構築する.またその開発手法の他都市への適用の準備を進める.(3)中核技術のデータと都市環境データベースを組み合わせて代替的な循環経済シナリオを計画・評価する手順を構築し,試行的な算定を行う.(4)瀋陽市の低炭素工業生態園へ研究情報を発信する日中連携のプラットフォームを構築する.
 平成24年度は以下の研究を進める。(1)循環技術について,そのプロセスを分節化して社会環境要請に応じて適正に再構築する「リエンジニアリング」による技術カスタマイズプロセスとともに,その効率を高める資源循環の社会制度の定量的設計のプロセスを構築する.中核的な技術について,国内の実験によりアジアの要求水準に応じた技術開発を進める.(2)瀋陽における都市環境データベースを拡充して,産業施設の立地情報,建設立地情報および都市活動の立地情報から将来的な分布予測モデルを構築する.(3)代替的な循環型の技術・施策パッケージの効果を段階的に評価するシミュレーションプロセスを構築する.マクロな技術・施策の適合性評価から,地域条件に応じた技術・政策のパッケージの設計によるロードマップ構築のプロセスを開発して循環経済拠点の計画と評価を行う.(4)中国科学院、瀋陽市等との連携による瀋陽市での低炭素型工業生態園区の開発への本研究による科学的知見の出力を進める.
 平成25年度は以下の研究を推進する。(1)クリティカルパスとなる中核的な技術及びその関連技術の国内実験での開発を進めて,複数の技術制度を組み合わせた循環経済都市の技術政策パッケージを設計して,アジア都市に展開するための地区(環境工業地区)の設計のプロセスとともに,循環技術の金銭的情報を組み合わせ,技術・政策パッケージの政策効率を算定する計画評価システムとして構築する.(2)瀋陽市のデータベースのフレームをもとに都市循環データベースのプロセスを確立して中国及びアジア都市での展開を通じてその有用性を相高める.(3)導入技術と政策立案を組み合わせ,経済コストを含む戦略的政策フィージビリティ評価のプロセスを構築して,瀋陽市内のモデル事業及び他都市への適用を図る.(4)低炭素工業生態園のモデル事業の検証を進めて,国連大学,アジア研究機関と自治体の連携による環境工業地区の実現のプロセス設計とともに,地域の循環特性に応じた実現のガイドラインを構築する.

今年度の研究概要

平成25年度は、以下の計画を進める
(1)アジア都市における日本の技術・政策を活用する資源循環システムの構築において、クリティカルパスとなり得る中核的な技術及びその関連技術について、主として有機系の都市廃棄物を対象として、国内での調査や実験に基づく設計・開発を進めて、複数の技術と制度を組み合わせた循環経済都市の技術・政策パッケージを設計する。また,施設等の空間的な配置を考慮して、アジア都市に展開するための環境工業地区の設計のプロセスを構築する。
(2)これまで瀋陽市で構築を行っている、資源循環を中心とする環境都市の設計・評価のためのデータベースの構造や、データ収集方法を一般化させて、他都市のデータベースを効率的に作成するプロセスを確立し、中国及びアジア地域の他都市への展開を行う。データベースでは、気候などの地理的条件,廃棄物組成や収集・処理状況などの社会的条件、廃棄物の潜在的な利用先となる産業立地などを考慮可能とする。
(3)循環技術の費用に関する情報を収集して、技術の環境や資源節約に対する効果の評価と組み合わせ、技術・政策パッケージの効率を算定する計画評価システムとして構築する。経済コストを含む戦略的政策フィージビリティ評価のプロセスを構築して、瀋陽市内のモデル事業及び他都市への適用を図る。
(4)低炭素工業生態園のモデル事業の検証を進めて、国連大学やアジア地域の研究機関と自治体の連携による、環境工業地区を実現するプロセスの検討を行うとともに、地域の循環特性に応じた実現のガイドラインを構築する。

外部との連携

共同研究機関:名古屋大学大学院環境学研究科都市環境学専攻、和歌山大学システム工学部環境システム学科、大阪大学大学院工学研究科環境・エネルギー工学専攻、中国科学院瀋陽応用生態研究所、瀋陽大学

備考

課題対応型研究プログラム(7)-1にも関連

関連する研究課題
  • 0 : 社会環境システム研究分野における研究課題

課題代表者

藤田 壮

  • 社会環境システム研究センター
  • センター長
  • 博士(工学)
  • 土木工学,システム工学,建築学
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担当者