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ヒ素結合タンパク質のキャラクタリーゼーションと生体影響評価への応用(平成 25年度)
Characterization of arsenic-binding proteins and its application to toxicity evaluation.

予算区分
CD 文科-科研費
研究課題コード
1113CD006
開始/終了年度
2011~2013年
キーワード(日本語)
ヒ素,蛋白
キーワード(英語)
Arsenic, Protein

研究概要

ヒ素による井戸水・大気の汚染は、中国、インドやバングラディッシュなどの途上国で大きな環境問題となっており、世界で数千万人もの慢性ヒ素中毒疾患者がいると報告されている。3価のヒ素化合物は5価に比べて毒性が高いこと、有機ヒ素化合物の毒性は価数の違いにより、無機ヒ素の場合よりさらに大きく変化することなどが指摘されている。本研究では、ヒ素反応性タンパク質を包括的に調べ、そのキャラクタラリゼイーションを行うことにより、生体内におけるヒ素の標的分子と反応機構を明らかにすることにより、環境汚染物質であり、また前骨髄性白血病の治療薬としても実際用いられているヒ素化合物と、生体分子との反応性を直接調べることにより、環境毒性学と臨床応用の両面に資することを目的とする。 

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:応用科学研究

全体計画

様々な化学形態のヒ素化合物をアガロース担体に固定化し、肝臓の可溶性タンパク質と反応させる。 ヒ素担体をカラムに充填し、ヒ素アフィニティークロマトグラフィーを作成して、ヒ素反応性のタンパクをハイスループットで分析する。 次のステップとして、プロテオミックス的手法を用いて、ヒ素結合性タンパク質を分離・同定し、またバイオインフォーマティックスを用いて、一連のヒ素結合タンパク質のキャラクタリゼーションを行う。 様々な阻害剤を用いて、生体内におけるヒ素結合性タンパク質とヒ素化合物との反応過程を調べる。

今年度の研究概要

H25年度は、主として作製したヒ素結合担体を用いて、PML発現培養細胞、K562等のリンパ球系の細胞、または小動物の肝臓を用いて可溶性タンパク質を抽出し、ヒ素結合性のタンパク質を分離し、ヒ素を結合したタンパク質の細胞内動態を詳細に調べるとともに、生体内におけるヒ素の代謝過程がヒ素の毒性発現にどのように影響を及ぼしているかに関して研究を進める。 ヒ素結合性タンパク質をSDS電気泳動法を用いて分離確認し、また二次元電気泳動法、ウェスタンブロッティング法、マススペクトログラフィーを用いてヒ素結合性タンパク質を同定する。 同定されたタンパク質情報をもとにして遺伝子発現系を構築し、細胞内におけるヒ素の代謝と毒性発現に、核内タンパク質がどのように機能しているか調べる。 また、細胞におけるヒ素結合性タンパク質を遺伝子工学的手法を用いて上昇、あるいは低下させることによりヒ素結合性タンパク質の機能を調べるほか、既に報告しているヒ素メチル化酵素との関連性についても調べる予定である。

関連する研究課題
  • 0 : 環境リスク研究分野における研究課題

課題代表者

平野 靖史郎

  • 環境リスク・健康研究センター
  • フェロー
  • 医学博士
  • 医学,生化学,化学
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担当者