ユーザー別ナビ |
  • 一般の方
  • 研究関係者の方
  • 環境問題に関心のある方

群馬県に降下した放射性セシウムの動態解析と将来予測(平成 24年度)
future prospects and dynamic analysis of radioactive cesium fall at Gunma Prefecture

予算区分
BA 環境-推進費(委託費) ZB-1201
研究課題コード
1213BA001
開始/終了年度
2012~2013年
キーワード(日本語)
赤城大沼,物質循環,食物連鎖
キーワード(英語)
Lake Akagiono, matter cycle, food chain

研究概要

群馬県における放射性セシウム汚染は、県北部から西部の山間部を中心に、赤城山麓にまで広がっており、特に赤城大沼においてはワカサギ、ウグイ、イワナなどの魚類に暫定基準値(500 Bq/kg)程度の高い放射性セシウム汚染が観測されている。本研究では、下記のような研究組織により、群馬県内の放射性セシウム汚染の実態を把握するとともに、特に、この赤城大沼について、その生態系に広がる放射性セシウム汚染を、他の水系の状況と比較しつつ、物質収支の観点から総合的に解析することにより、汚染機構を解明および汚染の将来予測を目指すものである。この研究は、行政の除染対策立案などの指針となることが期待される。
(1)群馬県内の放射性セシウムによる土壌汚染と湖沼および渡良瀬川水系汚染の実態解明
(2)湖沼および河川生態系における放射性セシウムの動態解析
(3)赤城大沼湖沼生態系の物質循環に関する研究
(4)放射性セシウム汚染の将来予測

研究の性格

  • 主たるもの:行政支援調査・研究
  • 従たるもの:モニタリング・研究基盤整備

全体計画

サブテーマ(3)赤城大沼湖沼生態系の物質循環に関する研究
Csの物質収支および生物サイクルを含むワカサギの食物連鎖によるCs生物濃縮メカニズムを明らかにするため、湖沼沈殿物、動植物プランクトン、底生動物および魚類の窒素・炭素安定同位体比、放射性Cs濃度を測定して、食物網を明らかにし食物からの放射性Csの移行量を推定する。また底質の影響を実証するための飼育実験を行う。

今年度の研究概要

大沼生態系構造の把握するため、他のサブグループと協力して、毎月1回、流入・流出河川の流量観測と物質を測定して季節的な蓄積量とCs物質収支を明らかにする。湖心の中層・下層に沈殿瓶を係留し、月2回回収して、湖への新生堆積物の沈降量および再懸濁量を明らかにする。また、レンタルした流向流速計と魚群探知機を用いて、湧水のわき出し域と魚類の分布を明らかにして懸濁浮遊物質を魚類が取り込むメカニズムを明らかにする。湖心にて毎月1回水深別に採水を行い動植物プランクトンの定量採取、種組成を明らかにする。生物サイクルを含むワカサギの食物連鎖によるCs生物濃縮メカニズムを明らかにするため、動植物プランクトン、底生動物および魚類の窒素・炭素安定同位体比、Cs濃度を測定して、食物網を明らかにし食物からのCsの移行量を推定する。

外部との連携

研究遂行には研究協力者として国立環境研究所松崎慎一郎研究員、同上野隆平主任研究員の協力を得る。さらに、赤城大沼での観測経験者の千葉大学濱田浩美准教授にも協力をお願いする。

関連する研究課題

課題代表者

野原 精一

  • 生物・生態系環境研究センター
    生態系機能評価研究室
  • 室長
  • 理学博士
  • 生物学,理学 ,水産学
portrait