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東アジアの経済発展と環境政策(平成 23年度)
Economic development and environmental policy in East Asia

予算区分
CD 文科-科研費
研究課題コード
1011CD011
開始/終了年度
2010~2011年
キーワード(日本語)
東アジア,グリーンサプライチェーンマネジメント,環境政策,経済発展
キーワード(英語)
east asia, GSCM, environmental policy, Economic development

研究概要

本研究課題は,経済面・環境面での相互依存関係が進む東アジア地域で、ナショナルレベル及びローカルレベルの貧困削減や環境汚染の克服,リージョナルレベルの物質移動・循環,及びグローバルレベルの気候変動問題の連関性を念頭に置きつつ,その全ての面で持続可能な発展を実現するための環境政策と制度,地域間国際協力のあり方、及び具体的なプロジェクトを構想し,検討することを目的としている.具体的には,東アジアの経済発展・相互依存関係の深化に伴う環境負荷の変化やそれへのリージョナル・ナショナル・ローカルレベルの政策対応の変化を定量分析と比較制度分析を用いて行うとともに,中国とタイを対象として,グローバルレベルの気候変動問題への対応がナショナル及びローカルレベルの環境汚染や貧困削減を同時にもたらすプロジェクトを構想し,そこから生じる様々な便益とその帰着を評価し,実現可能性を検討する.
 

研究の性格

  • 主たるもの:政策研究
  • 従たるもの:

全体計画

 東アジアの経済面及び環境面での相互依存関係の定量分析及び今後の貿易自由化協定締結の中での効果の検討,東アジアのエネルギー・交通・資源及び財政部門の環境保全への政策統合の試みの定量的・定性的評価,畜産バイオガスCDMの経済・環境効果,上海と日本における交通政策と環境負荷の分析の4つの研究を進める.

今年度の研究概要

本年度(〜平成24年3月31日)の研究実施計画
 平成23年度は,特定領域研究の最終年度に当たることから,これまでの研究で得た知見を整理するとともに,それを英語論文としてまとめ,英文著書として公刊することを目標とする.そのために,文献調査や国内外での現地聞き取り調査を行いつつ,論文を作成し,英語翻訳及び英文校閲を行う.研究成果(英文著書)には,下記の内容を含めることを予定している.
I 中国の台頭と貿易自由化協定締結による東アジアの経済・環境負荷への影響の分析
1. 東アジア地域の地域統合の国際資源循環による環境影響の定量分析
2. 東アジアの経済統合が各国の炭素排出におよぼす影響の定量分析
3. 東アジア地域の地域統合の水循環への影響の定量分析
II 東アジアにおける地域環境協力とガバナンス構築の展望
4. 東アジアの環境ガバナンス構築の目的・手段・アクター
5. 東アジア地域の地域統合の技術協力による環境影響の定量分析
6. 中国・貴州省の少数民族地域における生態保全への国際援助
7. カンボジアの貧困削減に資するNGO支援の評価
8. 東アジアにおけるPrivate international environmental governanceの構築
9. 東アジアにおけるエネルギー効率基準とラベル(S&L)政策のハーモナイゼーションの現状と課題
III 各国における環境ガバナンス強化への取り組み
10. 日本の気候変動緩和ガバナンスの構築とその経済的効果の定量分析
11. 日本の交通投資の便益評価における道路投資促進要因の分析
12. 日中企業におけるGSCM展開のメカニズムの定量分析
13. 日本と中国におけるメタン発酵利用を核とした農村の総合的環境の改善方法の提案

外部との連携

★京都大学との共同研究(分担者)
★研究代表者:森晶寿(京都大学大学院地球環境学堂)

課題代表者

孫 穎