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水溶性有機化合物に対する最終処分場底部遮水工の遮水性能評価(平成 22年度)
Evaluating Barrier Performance of Landfill Bottom Liners for Aqueous Organic Compounds

予算区分
AF 奨励
研究課題コード
1011AF001
開始/終了年度
2010~2010年
キーワード(日本語)
遮水シート,化学適合性,長期遮水性能,水溶性有機化合物,ジオキサン
キーワード(英語)
Liner sheets, Chemical compatibility, Long-term barrier performance, Aqueous organic compounds, Dioxane

研究概要

遮水材の性能低下を引き起こす有機化合物成分と影響度は未解明である。底部遮水工の一部として使用されるジオメンブレンシート(GMシート)では材料の細孔径と有機化合物の分子サイズ、粘土ライナー(CLライナー)では有機化合物の極性と官能基、濃度、粘土鉱物の水和反応が遮水性能の支配因子となっており、これらの影響度を、吸着・拡散試験と長期透水試験により明らかにする。

研究の性格

  • 主たるもの:応用科学研究
  • 従たるもの:基礎科学研究

全体計画

1)GMシートの遮水性能評価
BTEXのような分子サイズの小さい物質はシートを通過することが確認されているが、その他の有機化合物成分についての研究事例は存在しない。環境基準として新たに追加された1,4ジオキサンは、分子サイズは小さいが、水との親和性が高いため、シートの細孔径を通過し得る物質なのか判断が難しい。本研究では、分子サイズの異なる有機化合物として、浸出水中に含まれる1,4ジオキサンやビスフェノールA(BPA)、フタル酸ビス(2-エチルヘキシル)(DEHP)を透水溶液として使用し、細孔径の異なる3種類のシート(高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、塩化ビニル(PVC)の遮水性能を、吸着・拡散試験により、拡散係数として明らかにする。
2)CLライナーの遮水性能評価
CLライナーは、ベントナイト中の交換性カチオンの周りに、水和殻を形成する不動水として水を取り込み、膨潤することによって遮水性を発揮する。低極性物質とフェノール類は鉱物内の交換性カチオンと水和殻を形成しにくく、遮水性を低下させる要因となる。しかし、浸出水中でのこれらの物質の濃度は微量であるため、CLライナーの遮水性を低下させるほどの影響力をもつのかは不明である。本研究では、浸出水中の低極性分子として1,4ジオキサン、フェノール類としてBPA、阻害要因としては考えにくいDEHPを透水溶液を用いて膨潤試験を行い、遮水性能の低下を引き起こす物質と濃度レベルを特定し、そのような条件に対するCLライナーの透水係数を、長期透水試験から明らかにする。

今年度の研究概要

1)GMシートを通過する有機化合物の拡散係数
吸着・拡散試験を実施し、各種GMシートに対する有機化合物の拡散係数を明らかにし、GMシートを破過するのに要するトラベルタイムを把握する。また、我が国で最も用いられている二重遮水構造の、有機化合物に対する隠ぺい性能を、本実験結果を用いた数値解析により定量的に評価する。
2)有機化合物に対するCLライナーの長期透水係数
膨潤試験により、ベントナイトの膨潤を阻害するような有機化合物の種類と濃度レベルを把握する。またそのような条件に対するCLライナーの透水係数とその長期安定性を明らかにし、遮水材としてのGMシートとCLライナーの特徴の整理するとともに、欧米で積極的に導入されている複合型遮水構造の優位性を明らかにする。

課題代表者

石森 洋行

  • 福島支部
    汚染廃棄物管理研究室
  • 主任研究員
  • 土木工学
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担当者