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土壌呼吸に及ぼす温暖化影響の実験的評価(平成 21年度)
Evaluation of the Effect of Global Warming on Soil Respiration of Japanese Forest Ecosystems

予算区分
BA 環境-地球推進 B-073
研究課題コード
0709BA515
開始/終了年度
2007~2009年
キーワード(日本語)
土壌呼吸,温暖化
キーワード(英語)
soil respiration, global warming

研究概要

これまで多くの陸域生態系において、土壌呼吸速度は温度の上昇とともに指数関数的に増加することが報告されていることから、ほとんどの炭素循環モデルは、季節的な温度変化に対する土壌呼吸の指数関数的応答に基づいて、土壌呼吸の将来予測を行っている。例えば、IPCC第4次レポートでは、気温の上昇に伴い土壌有機物分解(微生物呼吸)が促進されるという“正のフィードバック効果”により、大気中のCO2濃度が従来の予測値より更に増加する可能性が指摘されている。しかしながら、現状の将来予測は不確実性が極めて大きく、予測の信頼性向上が望まれている。そこで、本研究では、温暖化に伴って、我が国のような湿潤な森林土壌が、今まで以上に吸収源として機能するのか、あるいは放出源に転換するかについて、長期的な野外観測を独自に行い、その実測データに基づいて定量的な評価を行うことを目的としている。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:行政支援調査・研究

全体計画

森林生態系毎に土壌炭素放出の温度応答メカニズムを解明し、温暖化した際に我が国のような湿潤な森林土壌が、今まで以上により吸収源として機能するのか、逆にどれほど放出源に転換するのかについて、温暖化シナリオに基づいて定量的に評価する。研究成果は京都議定書の第2約束期間以降の立案に貢献し、IPCC第5次レポートに反映されると期待される。

今年度の研究概要

・ 6ヶ所の温暖化操作実験で得られたデータの解析により、地球が温暖化した際の我が国のような湿潤な森林生態系における土壌呼吸の地域的変化特性を明らかにし、温暖化が森林土壌有機炭素放出に及ぼす影響を定量的に評価する。
・ インキュベーション実験を継続し、実験データを解析することで、微生物による土壌有機物分解の温暖化に対する応答を広域的に評価する。
・ オープントップチャンバーで得られたデータと本地域の野外温暖化操作実験で得られたデータを統合的に解析した上で、温暖化が森林生態系の土壌炭素収支に与える影響を総合的に明らかにする。
・ 確立された実験方法や観測された基礎データを、ホームページまたは国際誌に掲載することにより、東アジアを中心とした国際的な普及を行う。

備考

共同研究機関:北海道大学,静岡大学,広島大学,弘前大学,宮崎大学

課題代表者

梁 乃申

  • 地球環境研究センター
    炭素循環研究室
  • 主任研究員
  • 学術博士
  • 林学
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担当者