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交通流シミュレーションを用いたエコドライブ普及施策の評価に関する研究(平成 20年度)
Evaluation for eco-drive popularization policies using traffic simulation

予算区分
AF 奨励
研究課題コード
0808AF004
開始/終了年度
2008~2008年
キーワード(日本語)
エコドライブ,交通流シミュレーション,ドライバーモデル,政策評価
キーワード(英語)
eco-drive, traffic simulation, driver model, policy evaluations

研究概要

エコドライブは車両単体としては15%程度のCO2削減効果を持っているが、他の車両や交通流に対して与える平均車速の低下や渋滞などの悪影響については明らかにされていない。また、エコドライブの普及率によっても、こうした悪影響の大きさは変わると考えられる。
そこで、エコドライブ車両が交通流全体に与える影響を定量的に把握することを目的とし、有効なエコドライブ普及施策の定量的評価と提案を目標とする。

研究の性格

  • 主たるもの:技術開発・評価
  • 従たるもの:行政支援調査・研究

全体計画

1)交通流シミュレーションモデルの設計
 交通流を再現する既存の「マイクロシミュレーションモデル」の考え方に基づくが、個別の車両毎に挙動特性を詳細に設定できる「ドライバモデル」を内包し、各車両の1秒毎の車速を出力できるものとする。モデルの基本設計のみを行い、外注によってプログラムを作成する。
2)交通流観測
 つくば市内で選定した評価対象道路において定点カメラ観測を行い、時間交通量、発進時の加速度・遅れ時間分布、車間距離分布、車速分布を得る。また、車載カメラを用いてエコドライブ車両が後方車両の挙動に与える影響を観測する。得られた観測データから、ドライバモデルの挙動特性として各車両に与えるパラメータを確率的に決定する。
3)車両試験
 エンジン排気量別に乗用車5台を調査対象車両とし、シャシーダイナモ設備と車載型燃費計を用いて、各車両の1秒毎の車速と加速度をパラメータとした燃料消費量マップを作成し、燃費再現モデルを構築する。
4)エコドライブ普及シナリオの検討
 具体的には、エコドライブ実施項目の設定、速度違反の取り締まり強化、エコドライブ支援装置の導入などのシナリオを検討しモデル上で再現する。
 以上によって、エコドライブ普及施策の効果を交通流全体として定量的に評価する。

今年度の研究概要

乗用車を対象とした車両試験・交通流観測を実施し、車速データから燃料消費量を推定する燃費再現モデル及び、交通流シミュレーション上で実際の走行と近い挙動を示すドライバモデルを構築する。
交通流シミュレーションを用いて複数のエコドライブ普及施策を再現し、地域全体での燃料削減効果の推定、普及施策の評価を行う。

関連する研究課題
  • 0 : その他の研究活動

課題代表者

加藤 秀樹