ユーザー別ナビ |
  • 一般の方
  • 研究関係者の方
  • 環境問題に関心のある方

陸水中におけるカルシウムの化学形態が森林生態系の物質循環におよぼす影響(平成 20年度)
Speciation of calcium in terrestrial water and its role in element cycle in forested ecosystem.

予算区分
CD 文科-科研費
研究課題コード
0811CD001
開始/終了年度
2008~2011年
キーワード(日本語)
有機錯体カルシウム,環境分析
キーワード(英語)
organic complex of calcium, environmental analysis

研究概要

 酸性降下物等により森林土壌からのカルシウム流出が増加すると、カルシウム欠乏が動植物の生育に悪影響をおよぼすことが懸念されている。本研究では、水に溶解しやすく土壌に保持されにくい有機錯体カルシウムの存在割合が高くなれば、カルシウム流出が加速される可能性に着目し、「森林土壌から渓流に流出する溶存態カルシウムは、カルシウムイオンとして存在するのか、それとも可溶性有機錯体として存在するのか」を、野外観測と室内実験に基づいて判定し、その結果の地球化学的意味を解明することを目的とする。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:モニタリング・研究基盤整備

全体計画

平成20年度は水溶液中のカルシウムイオンと有機錯体カルシウムの分離・定量法を確立する。平成21年度は、カルシウムの形態別分析を筑波山水系で行い、「森林土壌から渓流に流出する溶存態カルシウムは、Ca2+イオンとして存在するのか、それとも可溶性有機錯体として存在するのか」の判定を試みる。平成22年度以降は、土壌におけるカルシウムの保持・流出の再現実験を行い、カルシウムの有機錯体が生成しやすい条件、錯体の生成が流出を促進する効果、カルシウムの有機錯体の生成がアルミニウムの有機錯体の生成を妨げる効果の解明を試みる。

今年度の研究概要

水溶液中のカルシウムイオンと有機錯体カルシウムの分離・定量法を確立する。標準試料として、カルシウムイオンと各種有機試薬(クエン酸・EDTA・糖など)を混合した溶液を調製する。標準試料に含まれるカルシウムイオンおよび有機錯体カルシウムの濃度は、化学平衡プログラムMineqlを用いて算出する。分離・定量法として、電極法(カルシウム選択性電極を用いてカルシウムイオンを検出する)、カラム法(イオン交換カラムを用いて、負電荷をもつ有機錯体カルシウムを分離する)、イオンクロマトグラフ法(カルシウムイオンと有機錯体カルシウムを合わせた全反応性カルシウムを定量する)、ICP-AES法(全反応性カルシウムにコロイド態カルシウムを加えた全溶存態カルシウムを定量する)を検討する。試料の濃度・温度・pH・イオン強度や操作手順を変えて分離・定量を行った結果を、平衡計算の結果と照合することによって、分析条件を最適化する。

関連する研究課題
  • 0 : その他の研究活動

課題代表者

越川 昌美

  • 地域環境研究センター
    土壌環境研究室
  • 主任研究員
  • 博士(人間・環境学)
  • 化学
portrait