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プラスチック含有廃棄物の処理およびリサイクル過程における有害物質の生成特性解析と効率的対策手法の開発(平成 18年度)
Study on the Formation Characteristics of Hazardous Substances in the Treatment and Recycling Process of the Solid Waste Containing Plastics and Development of Effective Measures

予算区分
BE 環境-廃棄物処理
研究課題コード
0608BE946
開始/終了年度
2006~2008年
キーワード(日本語)
有機窒素化合物,ニトロPAH,廃プラスチック類,有害物質,熱的挙動,効果的処理技術,触媒分解,体系的分質方法
キーワード(英語)
ORGANIC NITROGEN COMPOUND, NITRATED POLYCYCLIC AROMATIC HYDROCARBONS, WASTE PLASTICS, HAZARDOUS SUBSTANCES, THERMAL BEHAVIORS, EFFECTIVE ABATEMENT TECHNOLOGY, CATALYTIC DECOMPOSITION, SYSTEMATIC ANALYTICAL METHODS

研究概要

ダイオキシン類への対応炉および廃プラスチック類のリサイクル施設での含窒素有機化合物の生成が懸念されていることを背景に、これらの物質を的確に把握可能な分析方法を開発し、生成に関する温度特性等を定量的に明らかにし、さらに高効率触媒の適用などによって適正に除去する技術を開発することを目的とする。

研究の性格

  • 主たるもの:応用科学研究
  • 従たるもの:技術開発・評価

全体計画

18年度 高温処理におけるニトロPAHの生成とダイオキシン類生成との関係について実施設調査と室内実験にもとづき定性的、定量的に明らかにし、高温処理における生成上の機構と特性を明示する。そのためのニトロPAHの精密分析法を確立するとともに、有機窒素化合物の系統的スクリーニング測定法開発に着手する。また、低温・中温域でのプラスチック加熱処理実験により分解生成物や温度影響などを把握し、有機窒素化合物の生成および排出特性を明確にする。さらに、モデル化合物を用いて分解に有効な触媒を探索する。
19年度 プラスチック加熱による低〜中温域から高温域での生成挙動について、加熱試験装置を用いた要素実験にもとづき、1)分解生成物の種類と濃度、2)生成への温度影響、3)生成への雰囲気影響について、定性・定量的データを整備するとともに、実施設での測定から実態的なデータを蓄積する。有機窒素化合物の系統的スクリーニング測定法を確立し、個別分析方法の開発に着手する。有機窒素化合物の分解に有効な触媒について基礎分解試験から絞込みを行う。
20年度 プラスチック加熱による各種温度域での生成挙動について、加熱試験装置を用いた要素実験により、分解生成物、温度影響、雰囲気影響等について、総合的な視点から解析を行う。また、プラスチック含有廃棄物の処理およびリサイクル過程における有機窒素化合物測定に適した系統的精密測定法を確立する。さらに、触媒分解に関する最適な材料および適用方法をベンチスケール試験にもとづき決定する。これらの実験データの取得と総括的な解析を通じて、また第1,2年度に達成された有機窒素化合物の生成および実態に関する成果を総合的に解析して実用上の課題を整理し、必要な追加的データを取得する。

今年度の研究概要

高温域でのニトロPAHおよびダイオキシン類の生成と挙動を把握するため、加熱反応管装置、焼却模擬実験プラントを用いた条件制御型の室内実験およびガス化や焼却実施設での測定調査を行い、温度、雰囲気条件との関係を測定・解析し、生成挙動データを整備する。また、低〜中温域での生成する有機窒素化合物について精密温度制御型加熱反応管装置を用いた熱分解ガス測定等にもとづいて測定および実験・解析を行う。そのためのニトロPAHについて精密分析法を確立し、アミン類やニトリル類、イソシアネートなど有機窒素化合物について系統的スクリーニング測定法開発に着手する。加えて、有機窒素化合物等の分解処理に効果の高い触媒を分子構造解析などにもとづく触媒設計とモデル化合物を用いた基礎試験から探索し、低コストで総合効果の優れた触媒適用対策技術を開発し、適用性の方向を明確にする。

備考

期間:平成18年度〜平成20年度 
担当者:○川本克也(循環型社会・廃棄物研究センター),野馬幸生,渡部真文,筑波大学 冨重圭一

課題代表者

川本 克也

担当者

  • 野馬 幸生
  • 渡部 真文