- 予算区分
- AF 奨励
- 研究課題コード
- 0506AF522
- 開始/終了年度
- 2005~2006年
- キーワード(日本語)
- 湿度計の開発,水蒸気,絹雲
- キーワード(英語)
- DEVELOPMENT OF HYGROMETER FOR RADIOSONDE, WATER VAPOR, CIRRUS CLOUDS
研究概要
大気中の水蒸気の科学的重要性は明らかであるが、現存する水蒸気データがその科学的要求水準を満たしているとは言い難い。下部対流圏から成層圏までで水蒸気濃度は5桁も激減し、時間・水平方向の変動も激しい。科学的議論に耐えうるデータの取得には、高精度の測器の開発とそれを用いた観測が必要である。そこで本研究では、1) 現在開発が進められている鏡面冷却方式露点・霜点温度計(Meteolabor社(スイス)のSnow White)の観測機構の把握、2) ラジオゾンデ・ゴム気球を用いた高層大気観測用の設備の立ち上げ、3) それら測器と設備を用いた水蒸気観測の試験運用、4) 観測によって得られた知見を元に、技術的問題点の明確化と測器開発へのフィードバックを行う。これら一連の作業により、高精度の湿度計の開発・製作と不確定性の小さい水蒸気データの取得を目的とする。
研究の性格
- 主たるもの:技術開発・評価
- 従たるもの:モニタリング・研究基盤整備
全体計画
[平成17年度後期研究計画]
達成目標 : 観測システムの立ち上げ、室内実験の実施(当研究所に於いて)
1) 湿度計に関する情報収集と観測装置等の発注
湿度計の観測原理や、観測に必要な設備の情報収集と発注を行う。
2) 上層の水蒸気・絹雲情報の収集、研究協力者との打ち合わせ
既存の観測データをもとに、上層の水蒸気分布が特徴的な季節の情報を得る。また気球を用いた高層大気観測に精通した研究者からの情報収集と研究協力を打診する。
3) 湿度計の改良と室内実験の実施
[平成18年度前期研究計画]
達成目標 : 湿度観測の試験運用と他の観測システムとの同時観測の実施
4) 試験的な観測とそれから得られた観測データの解析と観測システムの精度向上
5) ライダ、レーダや衛星観測との同時観測
他の測器から気象要素、水蒸気、絹雲情報の収集を得ることで、測器や観測機構全体の精度の向上と水蒸気と絹雲の変動要因の解明を図る。
今年度の研究概要
(1) 湿度計の性能評価のための室内実験の実施
(2) 現場観測の実施
- 関連する研究課題
- 0 : 地球環境研究センターにおける研究活動