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ため池とその周辺環境を含む地域生態系の水循環と公益的機能の評価(平成 16年度)
Assessments of water cycle and ecosystem function in irrigation ponds and their surroundings

予算区分
BC 環境-公害一括
研究課題コード
0406BC319
開始/終了年度
2004~2006年
キーワード(日本語)
ため池,生態機能,生物多様性,保全,持続的利用
キーワード(英語)
PONDS,ECOSYSTEM FUNCTION,BIODIVERSITY,CONSERVATION,SUSTAINABLE USE

研究概要

兵庫県南部は、約4万個にのぼるため池を有する。この地域は、瀬戸内海気候で雨が少なく、古くから農業基盤としてため池の築造と保守管理を進めながら農業が営まれてきた。また、ため池は二次的自然として多くの水生生物を育み、人と自然が共生する場としての役割を担ってきた。しかし、近年は、ダムや導水の整備、高齢化・減反政策・兼業化などに伴う農業形態の変化、それらに伴う水需要の変化、都市化、スポーツフィッシングや珍しいペットや観葉植物の飼育など生き物を対象とした新しいレジャーに伴うルール整備の遅れなどの影響を受け、埋め立て、コンクリートによる護岸化整備、集水域の住宅化に伴う生活排水の混入による水質汚濁、外来生物の侵入、希少種の乱獲などにより、身近な生き物が育つ環境、さらに人間の親水環境が急速に失われつつある。そこで、ため池とその周辺環境の破壊の現状を把握し、その役割と生態機能(公益的機能)を早急に調査・評価し、この地域に適した望ましい地域生態系の管理方法を導く必要がある。
本研究では、生物多様性を維持するのに重要である景観単位(例えば、森林など)と生態要素(例えば抽水植物群落など)を抽出し、そうした要素の公益的機能を科学的に評価する。一方で、地域生態系の水循環機構を明らかにし、兵庫県特有の地域生態系の管理手法を提言することを目的とする。

研究の性格

  • 主たるもの:応用科学研究
  • 従たるもの:

全体計画

(1)生物多様性を保証する景観・環境要素の抽出(2004-2006年度)
(2)面源の違いによる水域への流出特性の把握(2004-2006年度)
(3)水生植物・森林起源物質の植物プランクトンへの他感作用の検討(2004-2006年度
(4)水生植物群落の窒素浄化機能の評価(2004-2006年度)
(5)総合評価(2006年度)

今年度の研究概要

(1)ため池の生物多様性の維持機構に関連する環境要素を明らかにする。
(2)河川やため池などの水域への降雨、森林、農地など、面源からの栄養塩負荷量の測定を、年間を通して行う。
(3)ため池に優占する水生植物種20-30と落ち葉起源の腐植物質について、それらがアオコなどの植物プランクトンの増殖を抑える他感作用を見出し、物質の同定を行う。
(4)調査対象とするため池の水生植物群落の有無、水生植物群落の定量化、および水利用・水循環経路を把握する。ため池の流域環境、植生と水質との関係を明らかにする。

備考

共同研究機関:(独)農業環境技術研究所,兵庫県立健康環境科学研究センター,兵庫県立農林水産技術総合センター協力研究機関ならびに共同研究者:三橋弘宗(兵庫県立人と自然の博物館),角野康郎(神戸大学理学部),兵庫県農林水産部農地防災室,田渕俊雄,国松孝男(滋賀県立大学)

課題代表者

高村 典子

  • 生物・生態系環境研究センター
    琵琶湖分室(生物)
  • フェロー
  • 学術博士
  • 生物学
portrait

担当者

  • 宇田川 弘勝