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F-3 侵入生物による生物多様性影響機構に関する研究 (平成 13年度)
F-3 Study of the mechanism of biodiversity decrease caused by invasive species

予算区分
BA 環境-地球推進
研究課題コード
0105BA205
開始/終了年度
2001~2005年
キーワード(日本語)
侵入生物, 生物間相互作用, 捕食, 競合, 遺伝子浸透, 寄生生物, 在来種, 生物多様性条約
キーワード(英語)
INVASIVE SPECIES, PREDATION, COMPETITION, GENETIC INTROGRESSION, PARASITE, NATIVE SPECIES

研究概要

生物の多様性に関する条約が1992年リオでの地球サミットにおいて締結されて以来、生物多様性の保全は地球環境問題の国際的な重要課題としての位置づけを得た。我が国でも、1995年に生物多様性国家戦略が策定され、多様性のある自然の保全は環境行政の重点施策の一つとされる。生物多様性を脅かす要因として、開発による生息地の破壊、環境汚染物質による生息環境の悪化の他に、本来の生息地以外に生物種が人為 的要因により運ばれ、定着する生物学的侵入があげられる。生物学的侵入は一度起こると生物間相互作用により生態系に不可逆的な変化をもたらし、回復を非常に困難にする。すでに2000年の生物多様性条約締約国会議(COP5)においても加盟国は侵入種 対策を早急に立てる必要があることが決議されており、我が国においても侵入種に関する情報収集および研究推進は急務となっている。本研究では日本における侵入種の種類、各種の生態学的特性、分布域などの実態を把握し、それらがもたらす在来生態系の影響を生物間相互作用、すなわち競合、捕食遺伝的攪乱、寄生生物の持ち込み等の観点から検証し、得られたデータをもとに侵入種による生物多様性への影響機構を生物学的に解明することを目的とする。

全体計画

13年度 国内外の侵入種のリストアップ、侵入種の生態的特性、侵入源、分布域に関する情報収集、侵入種の特性解析、分布拡大過程の解明、種間交雑実態把握のためのマーカー探索、種間交雑雑種の適応度測定研究のための交雑実験開始あるいは材料の収集、侵入寄生生物種のリストアップ。
14年度 侵入種の情報収集の継続、在来種に影響を及ぼす侵入種の分布域および在来種の分布域の重なり調査、生物相・景観の変化の調査、種間交雑実態把握のためのマーカー探索、侵入寄生生物種の生物学的特性に関する情報収集。
15年度 侵入種の情報収集の継続、侵入生物の特性類型化、分布拡大条件の解析、侵入種と在来種の種間交雑・遺伝子浸透の実態調査、種間交雑雑種の適応度調査、抜き取り調査による輸入生物資材による寄生生物の侵入状況解明、寄生生物のサンプル採集および在来種への室内感染実験。

今年度の研究概要

(1) 日本に侵入定着した様々な侵入種のリストアップ、侵入種の生態的特性、侵入源、分布域に関する情報収集、侵入種の特性解析、分布拡大過程の解明。
(2) 在来種に影響を及ぼす侵入種の分布域調査、移入交雑を追跡するための分子生物学的手法の開発、侵入種における、寄生生物の生態的特性の情報収集。
(3) アライグマの全国分布に関する情報整理、影響の考えられる種のリストアップ、タイワンリスの分布拡大状況調査、森林の分布パターンとの関連を解析、チメドリ類定着地域での森林性鳥類群集構造の解析、侵入種の影響を調査。

課題代表者

五箇 公一

  • 生物・生態系環境研究センター
    生態リスク評価・対策研究室
  • 室長
  • 農学博士
  • 生物学,農学,化学
portrait

担当者

  • 椿 宜高
  • 高村 健二生物・生態系環境研究センター
  • 永田 尚志