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病原生物が野生生物集団に及ぼす影響に関する研究 (平成 13年度)
Effects of parasites on the wildlife populations

予算区分
CD 文科-科研費
研究課題コード
0103CD209
開始/終了年度
2001~2003年
キーワード(日本語)
野生生物, 寄生, 病気, 集団, 抵抗性
キーワード(英語)
WILDLIFE, PARASITE, DISEASE, POPULATION, TOLERANCE, RESISTANCE

研究概要

カワトンボ、トゲウオ、コジュリン、セイヨウマルハナバチの自然集団を系としてえらび、寄生率および寄生抵抗性(免疫能)の種内変異(集団内変異と集団間変異)を実態調査するとともに、変異の維持機構を遺伝/生理学的手法を用いて進化生態学的な視点から明らかにする。集団が隔離した状態で生息し集団間で感染率の異なるトゲウオを、また集団内に寄生率の異なる二型が存在するカワトンボを選び、寄生抵抗性の種内変異の意義を明らかにする。また、性的形質と病気抵抗性との関連性を調べるためにコジュリンを対象とする。侵入生物であるセイヨウマルハナバチは輸入時に付着する寄生ダニがついている事が多く、寄生ダニの在来マルハナバチとセイヨウマルハナバチへの影響やDNA 塩基配列を比較することで共進化の地理的ギャップを評価する。

全体計画

13年度  カワトンボではメラニンをチロシンから合成する際に使われるプロフェノール酸化酵素に関する遺伝変異を調べる。野外から採集したトゲウオの親魚から卵を採取し、卵の披感染性を検査する。コジュリンでは分子生物学的手法を用いて個体間の交尾関係を明らかにする。輸入されたセイヨウマルハナバチと日本産のマルハナバチ類、それぞれに寄生するマルハナバチポリプダニを採集し、4者の遺伝的差異を分子遺伝学的に明らかにする。
14年度  胞子虫のシストを飼育し、カワトンボの羽化個体に投与する。胞子虫のカワトンボの活動力に与える影響を見る。トゲウオの野外での感染率との比較から、集団の形質によるものか,生息地の環境によるものかを診断する方法を確立する。コジュリンのフィトヘマグルチニンPHAにたいする赤血球凝集反応を測定する。マルハナバチポリプダニのマルハナバチへの生存の影響を調べる。
15年度  カワトンボは栄養条件を変えた飼育区をつくり、貧栄養条件下と正常条件下で胞子虫の生存率への影響を評価する。トゲウオの集団内の遺伝変異、左右対称性の揺らぎとの関連を調べる。コジュリンでは寄生虫の感染率や頭部の黒さなどの雄の質の違いにより婚外交尾や各個体の給餌努力がどのように変化するかを検証する。マルハナバチとダニの系でホスト/パラサイトのスワッピングを行い、異なった地域で起きたと考えられる共進化を人為的に撹乱した場合の生存力への影響をみる。

今年度の研究概要

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課題代表者

椿 宜高

担当者