バイオ・エコエンジニアリング研究施設
- 更新日:2012年9月25日
1.バイオ・エコエンジニアリング研究施設の概要
バイオ・エコエンジニアリング研究施設は、国内外の水環境の保全・再生と廃棄物・資源循環問題を解決するための国際的研究活動拠点として、2002年度に整備されました。毎日100m3の生活排水を実処理施設から搬送し、各種研究開発実験に利用しています。研究対象地域や季節に応じて排水濃度、水量、気温、水温を制御した恒温試験室や屋外の実験フィールドがあり、低炭素、高度処理、資源循環、途上国適合等をキーワードに浄化槽や生態工学技術の開発・評価等を実施しています。全国の地方環境研究所、公益法人、民間企業、大学、海外研究機関等との共同研究を実施するとともに、アジア地域を含む世界各国との共同研究、技術研修・現場研修にも活用されています。
1.1 バイオ・エコエンジニアリング研究施設の外観と特徴
本施設の最大の特徴は美浦村の農業集落排水処理施設からの実際の生活排水を用い、春夏秋冬の年間を通した温度変化を大型恒温槽で再現することにより、1年間の水温変動を考慮した性能評価研究が、従来に比べて短期間で可能となったことです。本施設は美浦村の農業集落排水処理施設から生活排水を搬送する施設、温度制御下での研究評価試験用恒温施設、自然条件下での研究用多目的屋外フィールド、水耕栽培浄化、土壌浄化などの開発・評価を行う生態工学技術実験フィールドから構成されています。
1.2 美浦村の農業集落排水処理施設内の真空ステーション
本施設と農業集落排水処理施設の間で、真空式下水道システムにより汚水を搬送し、研究に用いた汚水は再度、処理施設へ返送するため、美浦村の処理施設に真空ステーションが設置されています。農業集落排水処理施設からは1日に100m3の汚水搬送が可能です。
1.3 高度処理浄化槽等評価試験用恒温施設
本恒温施設内には、高度処理型浄化槽等の新技術開発と評価が行えるように、小型浄化槽用12室、中型浄化槽用2室、大型浄化槽用2室の恒温室が整備されています。恒温室は10℃から30℃の範囲で室温が設定でき、室温と同様の温度の汚水が供給されます。汚水は、変質を防ぐため低温室で5℃に急速冷却後、原水調整槽に移送され、必要に応じて成分調整されます。つぎに、原水調整槽から原水配水槽に移送され、各恒温室に供給される仕組みになっています。ここでは、従来の現場における実証試験において、流入負荷が把握できなかった点、低かった点、低水温・高水温の冬場、夏場を経る長期間の評価を行う必要があった点を踏まえ100%の負荷を与え、13℃、20℃の条件下、低負荷・高負荷試験を行い、確実に構造・維持管理性を踏まえた性能解析・評価が適正な期間で可能となるように実施できるようになっております。また、熱帯地域の30℃に設定した浄化槽のみならず、生態工学システムの技術開発、解析・評価も可能となっております。
1.4 新水処理技術開発多目的屋外フィールド
本屋外フィールドには、高度処理型浄化槽等の新技術開発において季節変化を考慮した解析・評価が行えるように、小型浄化槽として20基、大型から中型浄化槽として6基が設置できるスペースと汚水供給システム、処理水返送システムが整備されています。また、農業集落排水処理施設からの汚水の真空搬送ユニット、汚水貯留槽および浄化槽試験等で用いる汚泥脱水濃縮システムも屋外フィールドに整備されています。
1.5 生態工学技術実験フィールド
本実験フィールドには、水耕栽培浄化実験施設、土壌浄化実験施設、人口湿地システム等のエコエンジニアリングの技術開発を行うための実験施設が整備されています。これらの実験施設には、汚水、浄化槽処理水、霞ヶ浦湖水が供給できるようになっています。
1.6 リン回収再生資源化システム
リン回収・再生ステーションのパイロットプラントを建設するとともに、霞ヶ浦流域に整備される浄化槽に付設されたリン吸着担体を充填したリン除去装置を対象とし、破過した吸着担体の再生とリンの脱離、回収のための実証化試験モデルシステムです。
本システムを活用して、汚水、廃棄物等からの革新的なリン回収資源化技術の開発およびリン資源循環システムの評価が可能となっています。
1.7 有機性廃棄物からのバイオガスエネルギー回収ミニ試験プラント
有機性廃棄物(生ごみ等)からのバイオエネルギー回収を目的として、メタン発酵、水素発酵、微生物脱硫等バイオテクノロジーを活用したプロセスの連続処理実験用のミニ試験プラントが設置されています。 嫌気性膜分離技術を用いた生活排水の浄化の研究も行っています。
2.所在地
| 所在地 | 〒300-0402 茨城県稲敷郡美浦村大山 |
|---|---|
| 問合せ | バイオ・エコエンジニアリング研究施設 TEL.029-850-2318 FAX.029-886-0362 |
3.その他(施設の外部利用(貸付))
バイオ・エコエンジニアリング研究施設の貸付については、貸付実施要領をご参照下さい。
施設の借受を希望される方は、調整のため下記連絡先までご連絡お願いします。
○ 独立行政法人国立環境研究所総務部会計課財産管理係
電話番号:029−850−2324
調整後、「バイオ・エコエンジニアリング研究施設借受申込書」により申し込みをお願いします。
○ バイオ・エコエンジニアリング研究施設借受申込書


