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なぜステレオ画像か?


 本サイトでは、1996年10月以降の調査に、2台のカメラの
並列撮影によるステレオ画像を使用しています。単一の画像
でも、スケール(物差し)を写しこんでおけば、大体の大き
さを推定できます。ただし、近くのものほど大きく写るので、
正確には遠近の条件を含めた左右の画像による立体情報が必
要になります。NASAのボイジャー衛星に搭載されたパスファ
インダーという装置でも、火星表面の探査に2台のカメラに
よるステレオ撮影が採用されていました。
 サンゴの記録に、ステレオ画像が有効であることを初めに
提唱したのは、オーストラリア海洋研究所(AIMS)のテリ−・
ドーン博士です(参考文献参照)。
 生態学的な面からみると、サンゴの生存戦略は、自らの群
体の形状・構造を次のような立体的な条件に適合させている
といえるでしょう。
   a) どのように光を受けるか?
   b) 波浪・強い水流などのストレスどのように耐えるか?
  c) 海水中のプランクトンなどの食物をどのように摂るか?
   d) 周りの群体とどう競合するか? 
  また、サンゴ自身だけでなく、小さな魚がサンゴの枝中に
逃げ込んだり、ゴカイの仲間がサンゴの骨格に穿孔して棲家
することなどにみられるように、他の多くの生物がサンゴの
立体構造に依存して生きており、サンゴ礁は熱帯雨林と並
んで多様な生物が成熟したシステムを作っています。