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生物多様性セミナー 2005年10月

遺伝子組換え微生物の生残性に影響を及ぼす環境因子

岩崎一弘 (分子生態影響評価研究チーム)


 遺伝子組換え微生物の環境中での利用に際してその安全性を評価する必要があると 考 えられているのは次のような項目である。1)ヒトの健康に対する影響、2)環境中の生 物への影響、3)環境中での利用微生物の生残、増殖、拡散、4)環境中での導入した微 生物遺伝子の伝達性、5)生態系の構造と機能への影響。ヒトや特定の動植物への直接 の影響に関しては、利用する微生物の病原性、有害物質の生産性、その他の主要な生 理学的特性および使用法等からある程度の予測が可能である。しかしながら、環境中 での生残性、遺伝子の伝達性、生態系に及ぼす影響等の安全性を評価するためには、 マイクロコズム等の模擬生態系での検討が必要である。今回のセミナーでは、これま でに検討してきている遺伝子組換え微生物の生残性に影響を及ぼす環境因子について 水系では、a.環境水の種類の影響、b.光の影響、c.原生動物による捕食の影響、d.接 種量の影響、土壌系では、a.土壌の種類の影響、b.土壌含水率の影響、c.温度の影 響、d.接種量の影響の結果を紹介する。また、遺伝子組換え微生物の安全性評価の重 要な項目の一つである遺伝子の流動に関して、微生物間の遺伝子伝達についても報告 する。