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生物多様性セミナー 2005年7月

地図を用いた外来生物のリスク評価:アライグマを例とした生息適地推定

高村健二 (生物個体群研究チーム)


 今年初めに環境研ホームページ上で公開された侵入生物データベースにはリスク評価に関わる様々な情報が掲載されている。このデータベースを外来生物定着防止の方向で充実させていくためには、それにとどまらず、これらの情報を活用してリスクを推定し、リスクの大きさについての情報をわかりやすい形で追加していく必要がある。今回のゼミでは、日本国内での生息適地の広さとしてリスクの大きさを評価する試みを紹介する。対象生物は、国内の一部で既に定着しており、今後分布が拡大する可能性のあるアライグマを用いる。アライグマに限らず、多くの外来生物では国内分布は生息適地と比べて面積的に限定されている可能性が強いので、生息確認地点の情報だけを用いて生息適地を推定する。推定は生息ニッチェ解析ソフトBiomapper (Hirtzel et al. 2002)を用いて、GIS上で行なう。使用する地理情報は、生息確認地点として、環境省自然環境保全基礎調査結果二次メッシュ情報、環境要因として、高度・植生指数(3月・7月・9月)・夜間光を用いた。今回の発表では予備的な推定結果をしめすとともに、今後の研究の進め方についても言及する。